No.00002100

コナー・リポート 1(創作)

ロボットマンの運用



(M)A.D.1975/9/xx
(C)A.D.2002/9/xx
海底都市ネオ・ノーチラス サイボーグ研究所 所属
ビクトリー計画 サイボーグ・ロボット開発チーム
運用チーフ M-210 コナー


 こちらに派遣されて1ヶ月余りになる。蘇生してすぐにこの任務を受け着任したのだが、一番驚いたのは地球人類のサイズである。あちらでは我々のおおよそ20倍だがこちらでは4倍程度。同じ地球人類であるのにサイズが違っていた。他の全てのものがやはりあちらより小さいのである。どちらにしろ我々より大きいことにかわりはないのだが、慣れるのにはそうはかからなかった。今ではあちらのサイズのほうが不自然に感じるくらいだ。なぜなら、サイボーグ・ロボット、いや、今ではロボットマンと言うのだが、そのサイズがビクトリー計画でサイボーグとの結合を前提としている為こちらの地球人類のサイズになっているのである。



前置きはこれくらいにして本題に入る。

 着任した当初の任務は、既に完成していた「ロボットマン最終試作型(通称:クリスタル)」の「テスト運用」と「有効な運用法の確立」であった。

 しかし、単身でのこの任務は精神的にも体力的にもかなりの苦痛であった。能力をフルに使いロボットマンに合わせ飛び回り装甲板越しの内部チェック。何度も危険な目にあった。しかし、開発の遅れを取り戻す。という事で休む間もなかった。限界を感じ辞退も考え始めた時、その事に気付いていた片貝博士らのサイボーグ・ロボット開発チームにより、補助フライト装備を手渡された。試作という事であったが運用テストのデータ待ちの間に密かに開発していてくれたのだ。このヘルメットとダッシュウィングにより、能力使用度が半減した。また、装備のカラーリングも私に合わせてくれていた事で気分も向上した。

 更に追加人員の要請も行ってくれていた事で期間を置かずにケン、キムが着任して来た。これがクリスタルの防衛にも役立った。実はここまでの間に数度、宇宙人・アクロイヤーの攻撃を受けていたのだ。この間、ヘルメット・ダッシュウィングをやり取りしながら任務に当たっていたが量産が進み、すぐに彼ら用の物も用意された。彼らが居なければクリスタルは今、存在していたか疑われる。

 この事態を重大視し、兵器開発チームへも超兵器の開発が依頼されたという事だが、未だ返答がない。この短期間に開発できる兵器などたいしたものではないであろうと想像はつく。

 そんな中、クリスタルのテスト結果は良好でビクトリー計画としての有効な運用法も多数発案された。開発チームはこの機体の結果を反映させ、正規の機体の製造に着手し始めた。

その間、数日の休養が与えられ我々3名は本来の世界に一度帰還することにした。

 ケンが試作のヘルメットを気に入ったようで量産タイプを使用しようとしない。私も苦楽を共にした装備で気に入っているので早く返して欲しいものだ。それと、今度は20倍の地球人類に慣れなければならない。不思議なものだ。
















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