No.00020030


発行:浪曼堂
編集:ミクロマン補完委員会


ZERO-ZERO-PAPER VOL.2

ミクロマンコマンド2号(パンフレット)

解説

 今回発売された「ミクロマンコマンド2号」は「ミクロマンコマンド1号」とともに、シリーズ導入期に発売されたものである。「ミクロマンコマンド」シリーズのコンセプトが「宇宙の謎」と「古代の謎」のリンクにあるということは前回でも述べたが、当時放映されていた「NHKスペシャル・未来への遺産」が,そのヒントとなっているそうだ。人形本体は「ミクロマンコマンド1号」がナスカの地上絵をモチーフにしていたのに対し、「ミクロマンコマンド2号」では、スフィンクスとエジプトの建築物をモチーフとしている。また、スリムでスピード感溢れるデザインでまとめられた「ミクロマンコマンド1号」に対して「ミクロマンコマンド2号」は、グラマラスで力強いデザインでまとめられている。脚部の反動力ジャンパー(記述によっては反重力ジャンパーと表記されることもある)もよりメカニックなデザインとなっており,戦闘的な印象を持たせている。「仮面ライダー」ではないが,「技の1号」「力の2号」といった位置づけができなくもない。カプセルケースはツタンカーメンの棺をデザインモチーフとしており、棺の中央部には謎の図象が彫り込まれており、この図象が何を意味するのかを想像するだけでワクワクさせてくれる。新アクロイヤーの予感と読み取るか、はたまたロボットマシーンZ誕生の暗示か、見る人によっていかようにも解釈ができてしまうのだ。(この図象の解析はまた機会を改めて掘り下げたい)。

 「ミクロマンコマンド」を展開した1977年は、児童誌にとってはキャラクター不足に悩まされた年でもあった。そんな中で講談社「テレビマガジン」誌上において「ミクロマン」は重要な牽引力であり、毎号のようにカラー特集が組まれている。そして、読者参加イベントではコマンド2号のアトラクション用の着ぐるみが製作されており、当時のミクロマン人気の高さを伺い(窺いの誤植)知ることができる。「テレビマガジン」のライバル誌である「テレビランド」では,特集記事が掲載されないかわりに,毎号記事広告が掲載されていた。

 人形本体の金型は、ニューミクロマンの重要キャラである「MC-011サラム」として再利用されており、腹部のパーツにあるモールドが消され、素材も畜光素材からグレー(もしくはクリヤーグリーン)に仕様が変更されている。




ミクロマンコマンド2号
1977年に発売された4人のミクロマンコマンド2号を紹介しよう。

M-161 シェリフ
地理学にすぐれ、地球のあらゆる地形にくわしい。

M-162 サンダー
地底地質学に造詣が深く、古代の歴史などにも明るい。

M-163 スミス
あらゆる自然現象をあやつることができる。

M-164 サミー
記憶力にすぐれ、ミクロマンの中でも屈指の知性を持つ。











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「オペレーション・ムーンゲイト」
地球本部では、来るべきαH7の地球接近に備えて、ふたつの作戦を展開していた。ひとつは「ビルド計画」によって培われたノウハウをもって、各地にミクロ化した人間を収容するするための拠点を建設し、地球がαH7に包まれた時に備える「オペレーション・ミクロトピア」。そしてもうひとつがこの「オペレーション・ムーンゲイト」である。

「オペレーション・ムーンゲイト」は、M-155ウィンドイーブルの異次元空間発生現象を解析、任意の場所へ異次元空間への扉を開くことのできる異次元空間発生装置を開発。月内部に異次元空間を発生させ、地球に接近するαH7を異次元空間に封じ込め、全地球人類のミクロ化を未然に阻止するというもので、研究機関(グルフト)において超極秘裏のうちに進められていた。異次元空間との境界を安定させる異次元制御モジュール「ミクロム1999」の完成により作戦はほぼ成功と思われていたが、その作動実験中にシステムが暴走。研究施設とともに異次元空間へと引き込まれてしまう。
この事件によって、異次元空間制御技術の危険性を認識したミクロマンたちは、ただちに作戦中止を決断している。

M166 サラム
(「コマンド2号Bセット」に付属
機械工学の権威で「オペレーション・ムーンゲイト」の中心的存在。エンジニアとして「トライヴァイパー」など数多くの武器開発に携わっている。異次元制御モジュール「ミクロム1999」の作動実験中の事故により、異次元空間に引き込まれ行方不明となっている。(ニューミクロマンのMC011サラムとは同名の別人である)

M165 ステルス
(「コマンド2号Aセット」に付属)
構造力学の権威で破壊活動のエキスパート。地球本部・保安機関のインテリジェンスエリアに所属している。単独行動を好み、スパイマジシャンたちと供に行動することが多いスパイマジシャンからリングとステッキを授けられているが、通常は装着していないことが多い。彼が単独で破壊したアクロイヤーの拠点は、30はくだらないといわれている。
































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