No.00032030

トム・リポートV 2(創作)<極秘>

検討対象 技術・システムの検証報告 No.1

(M)A.D.1978/12/xx
(C)A.D.2005/12/xx
保安機関CRIMメディカルエリア
ナイトニウム研究所 所長代理
M-109X トム



 早速、3つの技術・システムの検証結果が出た。わずか1カ月足らずで、である。検証結果は残念な内容ではあったのだが、さすが士官クラスのスパイマジシャンである。彼らの能力がここまでのものとは、私の予想をはるかに超えるものであった。実に諜報能力だけでなく広範囲の知識・知見にも富んでいたのである。検証内容も完結で結果も得心の行くものであった。その報告書をここに添付する。



@ 「カプセル・システムによる進化」(創作) M-131 ディック 00032040
A 「ブレスト能力の身体コーティング睡眠」(創作) M-132 ダン 00032050
C 「サイボーグ1号のシグナルとスペクトルMXの同調・変身」(創作) M-134 デビット 00032070










付則

 実は、私は他のミクロマンたちとの接触をあまり好む方ではない。しいて言えば付き合いがわるい方の部類である。彼らスパイマジシャンとも全く面識がなく、彼らの印象は「アースステーション防衛戦」での記録映像のみであったため、正直「登録データの情報と食い違うアクの強い連中」だとしか映っていなかったのである。しかし、今回の任務で行動を共にし彼らへの認識は180度変わったと言っていい。

 では「アースステーション防衛戦」時、なぜあのような言動をとっていたのか。実は彼らはあの作戦の内容を把握していて、一種の示威行動だったというのである。他のミクロマンたちも概要を知らされていた者が大半だったようで、ああいった挑発的な幼稚な言動によりアクロイヤーらを油断させる作戦だったというのである。今になって知らされる身にもなって欲しいものだ。しかし、あの映像からはアクロイヤーらが油断しているようには見えない・・・むしろ「乗ってきた」といった逆の効果を得ていたのではないか。そう分析しているが結果として彼らの作戦遂行能力を奪えたのだから問題なしと言う事なのであろう。

 ちなみに映像を見直してみて苦笑するが、私自身もかなり危険な精神状態だった事がうかがえる。モニターに向って「なにが『ミクロマーン』だ。」とつっこんでいた。






















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