No.99002080

フィギュア王 NO.20
    (1999年04月号)




タカラ公認
ネオ変身サイボーグ1号 オリジナルストーリー


サイボーグサーガ


第8話
「新サイボーグ誕生!その名はダブルナイン!中編」



今、地球は狙われている!キングワルダー3将軍の一人、植物怪人によって、大アマゾンの森林地帯の植物は酸素を吸い、二酸化炭素を吐き出すように改造されていたのだ。




■国連ビル〜非公式安全保障理事会


各国の代表が、絶望的な観測結果を元に協議していた。

 「大変だ、今、刻一刻と酸素が薄くなっている。このままでは酸素欠乏の脳の破壊どころか、人類全体が窒息してしまうぞ」
 「改造植物は伝染病のように広がっている。これ以上広がる前に気化爆弾で焼き払うしかない」
 「やめてください!」

会議に参加していた片貝博士が抗議した。

 「たとえ汚染が広がらなくても。森林地帯が無くなれば同じことです!なんとしてでも植物怪人を倒し、腐敗菌を根源からリバースさせなければ。もう少し待ってください、われわれネオノーチラスが・・・」
 「しかし・・・」

国連事務総長は重々しく口を開いた

 「植物怪人を攻撃に行った、国連平和維持軍の戦闘機は、翼を持った黒いサイボーグになぎ払われたのだ」
 「黒いサイボーグ・・・ダークスター」
 「片貝博士、私はあなたを信じたい。だが真実がそれを阻もうとする。現に、ネオノーチラスの化学力が私達に敵対しているのだ」
 「・・・」
 「片貝博士、化学は善であり、悪である。愚かなことなのは分かっている。だが、我々は生きるための手段を取らないわけにはいかないのだ」

アメリカとロシアの代表が出した書類に事務総長はサインした。

 「24時間後、アマゾン森林地帯に避難民の残存に関わらず気化爆弾、及び、必要とあれば最上位兵器の攻撃を加える」

最上位兵器。悪魔の発明戦略核爆弾のことだ。

 「片貝博士・・・、化学とは一体何なんだろう?生きるために力を行使することそれは本当に正しいことなのだろうか?」
 「事務総長・・・、私は、化学とは人間の英知と勇気を試すためのものだと思います。20世紀人間は滅びの力を持ってなお困難に打ち勝ち、21世紀の扉を開きました。私は人間が愚かでないことを、最後の一瞬まで信じます」





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■ネオノーチラス研究所

タイマニック その謎のサイボーグが今、真実をあきらかにしていた。

 「今から遠い昔、私達の銀河と、もう一つの銀河が衝突を起こしました。その時、銀河文明同士が生存をかけ戦い、お互いがその化学力によって滅んでしまったのです。その時7人の機甲天使と呼ばれる、半人半機械のギャラクシー隊が全ての化学力の秘密を解き明かした秘典、アカミックレコードを託され、万が一それが悪の力に渡ったときのために、秘密の武器を残しました」
 『ではまさか、キングワルダー一世は』
 「まず、間違いなくそのアカシックレコードを手に入れたに違いありません」
 『銀河の英知を手に入れたというのか』
 「私はサイボーグと言っても人間の頭脳を転移させた、あなた方の言うロボットに近い存在です。だから僕らの紀元で2004年から何億年も眠り続けたのです」
 『キングワルダーに対抗する力はあるのですか?』
 「あなた達が開発していた99ボディ、それこそが残された封印武器の一つです」
 『それで、遺跡に設計図が残っていたのか』
 「未完成だった失われた情報を、私が埋めることができるでしょう」
 『父さん、お願いがあります。この99ボディをを瀕死の斗馬君に使ってやってください』
 「健一!」
 『彼はまだ若い、それに斗馬君ならサイボーグの運命を引き受けてくれるでしょう・・・僕の代わりに』
 「健一!」

ミクロマン・トムがびっくりした声をあげた

 「まさか、君は・・・」
 『トム、お別れは言わないよ。でもひと言だけ言わせてくれ・・・・・・今まで・・・ありがとう』
 「健一・・・!」
 『攻撃が始まる前に決着を付けます。オメガショーーク!クロスレインボー!』

健一は変身し、スピード型のブルーになって飛び出していった。ネオノーチラスの誰もが健一の決意を知っていた。だが、それを口に出す人間は一人もいなかった。




■南米〜アマゾン改造植物要塞

植物怪人から発する腐食菌によりジャングルは城塞と化し、そして怪人の発する種が次々と、子植物怪人がウヨウヨと増殖していた。

 「人間の恐怖は、一人で1万Qの妖力を生み出すことが出来る。この地球全体の妖力を集めれば、莫大なドロメエネルギーを生産することが可能だ」

悪の皇太子キングワルダー2世は不適に笑った。

 「莫大なドロメエネルギーは宇宙を破壊するいい起爆剤になる」

その傍らにはダークスターが黙していた。

 「恐れこそ甘美、破壊こそ悦楽、ダークスター、そうは思わないか?」
 「興味のないことだ」
 「では、その仮面の中に隠れている片貝健吾の人格はどうだ?」
 「・・・!」
 「だてにネオノーチラスに潜伏していたわけではないぞ」
 「片貝健吾・・・まだ、僕の中にいるのか」
 「だが、もう遅い「同胞殺しのダークスター」にはすべての正義など無意味だ。愚かな人間達は、ここを焼き払おうと必死になっているだろう、が、どちらでも同じコトだ。恐怖を産み出す作戦に荷担しているに過ぎない」
 「結果は同じか…」
 「そうだ、もう結果は決まっているのだ、すべてのな」

ズバァァァァン空気を切り裂く音がアマゾンに響きわたった。

 「来たかサイボーグ1号」





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■植物要塞上空

 『ジャングルが要塞化している!よし、カッパーにチェンジして地中から侵入しよう!、クロースレインボゥウ!』
 『カッタァァドリル!』

ギャギャギャギャギャ大地に突入して最深部を目指す1号!だが!そこに謎の攻撃が加えられたドゥドゥドゥもの凄い炎だ。

 『これは一体?

カッパーの耐熱機能が無ければひとたまりもない温度だ。

 「ふふふ、初めてお目にかかる」

そこに現れたのは赤い深紅のサイボーグ!

 「オレの名はワルダーマグマ、ワルダー3界王の一人だ。地球に強いサイボーグがいると聞いて会いに来てやったぞ マーダーァドリル!」

1号のカッタードリルとマグマの殺人ドリルが激突する!すごい火花だ1号が完全にパワー負けしている。

 『ワルダーマグマ、強い!』
 「そうとも、お前よりもな!」

バガァァァン強力攻撃により、1号の攻撃が退けられる。

 『もう、時間がない。このまま国連軍の攻撃が始まってしまえば、いずれにせよこの地球は滅びてしまう』

人類の英知、サイボーグ1号!しかし強大な悪の化学力の前にその力は及ばない!

 『今度こそ最後の切り札を使うときだ!みんな幸運を祈ってくれ!』
 『ダブルオメガ!ショォック!』

サイボーグ1号の体が銀色に輝いた!それを見ていたダークスターが驚愕の声をあげた。

 「まさか、ネオテクターを使うつもりなのか!」

ネオテクターモード!それは強化パーツにより1号の体をパワーアップさせる変身である。だがその力が強力であればあるほど、1号の体には負担がかかり命を縮めることになる、タイムリミットはほんの数分、まさに切り札なのだ

 『サイグローブパァンチ!』

銀色の一撃がワルダーマグマにブチ当たる!殺人ドリルごと粉砕だ!グシャァァ今度はマグマが吹き飛ばされる番だ。

 「ぐはぁぁ!サイボーグ1号め!」
 『サイバーニアキィック!』

マッハ17のスピードで繰り出されるキック!ドカァァン!堅固な植物要塞の壁も一撃だ!

 『プラズマスピンダッシャー!』



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子植物怪人達が群がっていたが1号の必殺技でなぎ払われた。チャンス!中にいる植物怪人は支配中で無防備だ!突撃する1号!だがそこに、ワルダー2世ジェネルが行く手を阻む。

 「させぬ!1号」

その時一号がニヤリと笑った

 『ゾーンコンバート!』

ゾーンコンバート、1号のエネルギーで異次元を作り出し短距離を飛び抜ける胸のサイブレスターの装備だ!瞬間!1号の体は消え植物怪人の真上に飛び出した

 『チェックメイト!覚悟しろ植物怪人!』

必殺の一撃が降り下ろされようとした時、その腕が受け止められたそれはダークスターだ!

 「健吾!」
 「兄さん」

その時、1号の体にタイムリミットがおとずれた!




以下、怒涛の3部作、後編につづく!

































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