タカラが提供していたテレビアニメのヒーローも、少々強引ながらミクロマンゾーンに登場しています。神秘に満ちた大宇宙を背景にして、この世界にはまだまだ不思議な出来事もあるのだということが語られました。
ミクロマン・ジーグは、実際にはスパイマジシャンの登場より前に蘇っていますが、ミクロアース物語では似たような生い立ちを持つガ・キーンとあわせて記録しました。Sコンビナートの戦闘にも当然参加しているはずですが、主要なカタログには登場せず、当時ジーグは「秘密兵器」だったと解釈しています。
ジーグとガ・キーンを紹介する文章や写真は、それぞれの商品に付属する解説書くらいしかないので、存在を知らなかった人も多いのではないでしょうか。昭和59年2月の『コミックボンボン』で、ジャイロパンサーに乗ったジーグの写真が特に説明もなく掲載され、大変驚いたことがあります。ようやく謎が解けたのは、平成2年の『宇宙船』Vol.53で設定が簡単に紹介されてからでした。
ジーグが蘇ったときの周波数291.82MHzは、「ニクイヤツ」と読めます。癪に障るほどあっぱれな奴という、よい意味で捉えればいいと思います。スペクトルMXには、周波数が352.453MHzであること以外にも大切な要素があるようです。その周波数を基準にして変調を加えることにより乗せられた何らかの情報こそがスペクトルMXなのではないでしょうか。テレビ画像と混信を起こすような情報なのですから、それは日本のアナログテレビ規格と共通の画像情報なのかもしれません。「スペクトル」と言うからには、それは分光分析データのように、特定の量の大小に従って複雑な組成を順次配列したものであろうとも考えられます。そう言えば、ジーグのロゴも虹のようなスペクトルを取り入れたデザインになっており、変身サイボーグ1号と同様、タカラのスペクトルとのつながりの深さを感じます。
『ミクロマン フライトバード鋼鉄ジーグ』 昭和50年 商品に付属の解説書。開いた状態でB6版。ミクロマンジーグには他の仲間と同じような機能が内蔵されているとされる。M211の赤いヘルメットが目を引く。 |
『ミクロマン ガ・キーン』 昭和51年 商品に付属の解説書。B6版。裏面ではテレビでガ・キーンが使う必殺技を解説。ミクロマン ガ・キーンも同じ技が使えるつもりで読むとワクワクする。 |
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