ミクロアース物語 2.01

Lucy In The Sky With Diamonds

 『ミクロム1999』は、稼動実験中にシステムの暴走を引き起こし、研究施設もろとも異次元空間へと吸い込まれていった。
 異次元空間制御技術の危険性を認識したミクロマンたちは、ただちに計画中止を決断。時空の歪みが収まると、早速ミクロマンたちは本部の内外を総点検した。そして意外なところに大きな異変が生じているのを発見した。地球に接近していたはずのαHが、痕跡すら残さずに消滅していたのである。思いもよらぬ形で、地球の危機は回避されたのだった。困惑しつつもミクロマンたちは、その事実を受け止めるしかなかった。異次元では長く激しい戦いが繰り広げられていたことを、彼らは知る由もなかったが・・・。

 1998年。東京・新橋のゆりかもめ建設現場地下で、謎の巨大な水晶体が発見された。調査に向ったジョージ、ジャック、ジェシー、ジョンの4人のミクロマンが触れると、水晶は突如凄まじい光子エネルギーを放出し始めた。そして、そのエネルギーをブレストに吸収した4人は、全身が不思議に発光するハイパーミクロマンへと変身を遂げたのだ。ハイパー化した4人は、ESP能力が劇的に強化されていたが、変身時間は数十分に過ぎず、変身が解けた後の肉体へのダメージも大きかった。ミクロマン達はこの巨大な水晶を“ハイパーエナジオン”と名づけ、建設現場地下に移設したビルド基地を拠点に、その正体解明とエネルギー“Hテリオス”の有効かつ安全な抽出方法の研究に乗り出した。

 地球から遥か70光年の彼方おうし座に光り輝くアルデバラン。その第3惑星であるアーデン星はかつて高度な科学文明と自然との調和がとれた美しい星であった。しかし、宇宙を移動する巨大なエネルギー体αHの影響によってアーデン星の地軸は狂い、アルデバランとの引力の均衡も崩れてしまった。その結果、アーデン星は厚い大気におおわれ地表に光が全く届かず、異常なガスが充満する暗黒星となってしまった。アーデン星の民は、暗黒の世界の中で暮らしていたのだった。だが、アーデン星の急速な冷却化のため、あと3年後にアーデン星の大爆発の危機を知った指導者ルキファーは、自ら暗黒と混沌の宇宙に旅立ち第2の母星としてふさわしい星、地球を発見した。そして、超戦闘ロボであり宇宙船としての機能も兼ね備えているアーデンロボ軍団を作り出しヘルダー、レイカー、バルガーの三人を地球侵略のために送り込んだ。そして、アクロイヤーを利用しながら地球侵略を進めていったが、ミクロマンの激しい抵抗により侵略計画はなかなか進まなかった。しかし遂に新たなアーデンの戦士達が地球侵略のために派遣された。より強大な力を持ったアーデンにミクロマンは勝利することができるのだろうか・・・

A354 ダイガー A355 ブルター A356 ライザー
狙った的は絶対に外さない奇襲攻撃の天才で、レイカーの弟でもある。 最も野蛮な戦士で、暴れだしたら誰もとめることはできない。 最も残酷な性格で、殺戮は崇高な芸術だと思い込んでいる。

 

A357 ガイザー A358 ファイガー A359 ギルダー
あまりに凶悪なため氷の中に封印されていた禁断の戦士。 優秀なパイロットであり科学者。アーデンロボの設計者だ。 誇り高き戦士であり地球人との共存の道を密かに研究している。

 西暦2000年。つかの間の平和の中、スパイマジシャン達は世界各地で新たな探索活動をしていた。事件は突然起きた。地球のバンアレン帯に浮かぶ大水晶体を制御する「集光子エネルギーセンター」(通称:ピラミッド)が、A356ライザー率いる新アーデン軍団に占拠された。光子エネルギーを自分達の基地に向けようというのだ。ただちに富士山麓基地からレスキュー隊員がピラミッドに向かう。だがアーデンを倒すために施設を破壊してはならない。彼らは本部に指令を仰いだ。光子エネルギーの権威、プレトン博士は大水晶体そのものを奪回する作戦を立てる。アントニオ&エジプトンの出番だ。しかし彼らの超念動力を持ってしてもアーデンに制御された大水晶体は思い通りに動いてくれない。大水晶体はグラグラと角度を変えつつ地上に光子エネルギーを放射し続けていた。その時奇跡が起こった。エネルギー光線が調査中の日本の遺跡に当ると、コマンド3号タイプの戦士が甦った。フランスでもパリにある自由の女神像からレディーコマンドが甦る。2人は眩い光を放ちながら天空へと上り、大水晶体の付近までやってきた。「我々はあなた方を助けに来た。」2人の念動力は驚くべきものだった。そして4人は協力して大水晶体を確保した。作戦に失敗したアーデン軍団はピラミッドから退散するのであった。

 そして2000年、20世紀最後の夏。

  

 アーデン軍団が東京の6つの地点――新橋、渋谷、大崎、お台場、深川、秋葉原――に同時に出現したという連絡を受けたミクロマン富士山麓地球本部は、新橋のビルド基地から、再調整されて甦ったばかりの6人のミクロナイトを出動させる。都内6ヵ所で、ミクロナイト対アーデンの戦いが始まった。しかし、まだ十分なテストを重ねていないままの出動となったミクロナイト達は実力を発揮できず、アーデン軍団に苦戦を強いられる。疲弊していくミクロナイトをしり目に、アーデン達は自らの体内に秘められたアルデバランエネルギーを放出し始めた。いったい何をしようとしているのか!?

  

「アルデバラン・ヘキサグラム!」
 宇宙知識に富んだマックスが叫んだ。それは、アーデンの故郷・アルデバランに伝わる黄金の六茫星のことだった。6人のアーデンがそのエネルギーを放出して作り出す六茫星。その中心部には、宇宙の物理法則の全く通用しない黄金の結界“マキシマム・ゴールディメンジョン”が発生するのだ。そして、今その中心部に位置するのは新橋、すなわちハイパーエナジオンそのものだった! あらゆるメカニズムがダウンし、大混乱に陥るビルド基地。そして、それをあざ笑うかのように、天空に黄金のアーデンが姿を現す。その名はアーデンルキファー。アーデン最強の戦士がついに地球に降り立ったのだ!

A350 ルキファー
黄金の破壊神

アーデンルキファー


 地球から70光年離れた牡牛座アルデバランの第3惑星・アーデン星に暮らす数億の民の指導者であり、最強の戦士。ミクロマンの仲間でも、その姿を見た者は数少ないと言われている。宇宙を移動するエネルギー体αHのために地軸を狂わされたアーデン星は、厚い大気に太陽の光を閉ざされて、異常なガスが充満する暗黒星になってしまった。暗黒の中で暮らしてきたアーデンの民だったが、急速な冷却化のため、アーデン星はあと3年で爆発してしまうことが判明。ルキファーは、自ら移住先を探して宇宙へと旅立ち、第2の母星としてふさわしい星・地球を発見したのだった。アクロイヤーや部下のアーデン達を利用した侵略が遅々として進まないことに業を煮やしたルキファーは、ついに自らが前線に降り立つ決断を下したのだ。



※ 第1段は創作です。第2段はトイザらス限定の復刻版アーデンの解説、第3段は「タケル&マリアストーリー」と徳間書店ハイパーホビーVol.23を参考にしました。


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