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第2部 第9話  ■TVアニメマガジン1983年12月号■

〈あらすじ〉

異次元発生装置はバトルタンクのうしろにかくれたタカシたちを日本にある米軍基地にはこんだ。
もとの次元にもどったタカシとユカははじめ小さかったが、どんどんもとの大きさにもどっていった。
おもちゃのような戦車がいっぱい来ることを警戒するまもなく、バトルタンクの攻撃で米軍基地は壊滅的な打撃を受けた。
しかも破壊された兵器のエネルギーを吸って、バトルタンクはどんどん大きくなっていった。
サラムは、倒れた米軍人の持っていたピストルで新しいガンロボをつくることにした。

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〈ミクロチェンジ編第9話解説〉

異次元発生装置は物体を転送する瞬間移動装置のように使われていますが、
「異次元を発生させる装置」というのはもっと広範な能力を持っているはずです。
ウインドイーブルの説明にならえば、「異次元空間へのゲートを自在に開くことができる」ものです。
例えば9月号のときのようにドアの向こうに暗闇を作ったり
7月号のときのように駅の階段にアクロイヤーが出現する異次元を作ったりしたのが
一般的な使い方だと思われます。
また宇宙刑事ギャバンで、ドンホラーが魔空空間を発生させることによって
環境をベム怪獣に有利なものに変えてしまったように、
異次元発生装置も同じような目的で使うことはありえます。
アクロイヤーの要塞と異次元発生装置が丸ごと異次元空間にあるものだから、
次元間転送装置のようになってしまいましたが、
本来はそれだけの機械ではないということは押さえておきましょう。

さて、ニューミクロマンに出てくる異次元の特徴がちょっとだけ明らかになりました。
人間は異次元ではミクロ化してしまうことと、もとにもどるときは少し時間がかかることです。
この作用はαHの能力に似ています。
ミクロマンコマンドが蘇った時、見る見るうちにミクロ化したこととも関係があるかもしれません。

今号ではミクロマンの目立った活躍がありませんでしたが、つまらなくはありません。
バイオスーツからコードを伸ばし、ワルサーP38を改造しているだけでも、
新発売のガンロボワルサーP38ができるかと思うとワクワクしてきます。

また、古城先生の描く現実の兵器を見るだけでもワクワクします。
ただし、米軍なのに日本の75式戦車が出てきたり、
第二次世界大戦中のドイツ陸軍のワルサーP38が出てきたりするのは言いっこなしです。
我々の世代にとって戦車と言えば75式と決まっていて、怪獣映画には必ずと言っていいほど登場していました。
そして拳銃と言えば、ルパン三世のエンディングで名前が登場する
ワルサーP38(ピーさんじゅうはち)が人気ナンバーワンでした。
古城先生の見せてくれた兵器類は、そんな少年たちの気持ちにマッチしていたのです。


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