1978.1

コスモカウンタックの原型は、もちろんランボルギーニ・カウンタックLP400だ。マシン好きのレディーコマンド、アンが、そのかっこ良さにひかれ、ミクロマンコマンドのタクマに、たのみこんでつくってもらった。

コスモカウンタックの後部は、頭脳コンピューター内臓のロボットになっている。カウンタックと分離し、状況に応じて、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプのロボットカーに変形、独自に活躍することができるのだ。


1978.2

今月は、大活躍の日本で生まれたミクロマンコマンドを紹介しよう。4人のリーダーは認識番号M‐171の“タクマ”だ。’7710月に青森県亀ヶ岡遺跡の土偶の中からよみがえり、宇宙科学のデータを最も多く記憶している。

M‐172のテツヤは、同じく’7710月に青森県の恐山にある最花遺跡の中から、サーベイヤー1のビームをうけてよみがえった。彼は歴史学者で、特に大昔の日本にいたため、日本の古代の遺跡のことはなんでもしっている。
ミクロアースの歴史をよく知っていることも、省略できない。

M‐173のタツヤは、’7710月、秋田県にある大湯かんじょう列石という遺跡の地下に埋もれていた石の中からよみがえった。彼は歴史学者で、特に大昔の日本にいたため、日本の古代の遺跡のことはなんでもしっている。
テツヤと同じ内容になっている部分は編集ミス。『ミクロマンブック』によれば、エネルギー科学のデータがタツヤの頭脳に組み込まれている。

M‐174のツヨシは、同じく10月に、青森県にある二ツ森貝塚という遺跡の地下からよみがえった。彼は生物の分野に強く、特に植物学の回線を頭脳に組みこんでいるため、草や木のことに関しては右に出るものはいない。


1978.3

ミクロマンの故郷、ミクロアースは、何千年も前に爆発してしまっている。ミクロアースに住んでいた人びとはわれわれ地球人と、ほとんど同じ機能をもつ人間型生物だ。それが、なぜサイボーグになってしまったのだろう。

今、地球にいるミクロマンは、体の一部を機械化した、いわゆるサイボーグだ。これはミクロアースが爆発することをしったミクロアースの住人たちが、いかなる惑星にも移住できるように、サイボーグとなったのだ。
『マガジンゼロゼロ』によれば、ミクロアースでは金属質の細胞を移植しただけである。それが水晶核からの蘇生時に、全身サイボーグのように変化するよう作用したらしい。

しかし、当時ミクロアースにいた人びとは、サイボーグ化し、ミクロマンとなることができたが、遠くはなれた宇宙植民地にいた人びとや、遠く宇宙をパトロールしていた人びとは、サイボーグになることができなかったのだ。

彼らは、今でも、われわれ人間と同じ生物だ。そのため宇宙空間や空気のない星では宇宙服(フード)を身につけないと死んでしまうのだ。彼らは、ミクロマンとは区別されフードマンとよばれ、今、地球にやってきつつある。


1978.4

ミクロアースの謎の大爆発の後、数百人のミクロ星人をのせた大宇宙船“ノア”は、宇宙をさまよいつづけていた。彼らはαH7の研究をつづけながら、ノアを巨大な都市宇宙船に改造、すべての生活が宇宙船内でできるようにした。

さらに宇宙空間やほかの惑星で活動するために、母船ノアより発進する小型マシンをつくりだした。現在活躍中のものは10機で、フードライナー、フードジャイロ、フードカート、フードセスナ、フードレーサーなどが代表的だ。

また、みずからの進退をサイボーグ化して生き延びたミクロマンとはちがい、生身の体であるフードマンは空気のない宇宙空間でも活動する必要からと、能力を倍増させる目的から、特殊な宇宙服を開発した。それが“フード”だ。

フードの機能は@酸素発生機Aエネルギー増幅装置B反重力装置C赤外線ウインドDレーザー発射装置Eエネルギーしゃ断装置FレーダーGαH7バリヤー装置により、ミクロマン以上の力をフードマンにあたえることができる。

1978.5

キットマシーン1号フードライナーは、宇宙線をエネルギーにかえた「宇宙波動エンジン」で飛行する。武器は磁力波ビームのみだが、周囲3000キロの移動物体、生命体に感応するレーダーサイトを装備している。

キットマシーン2号フードジャイロは、ランドファイバーエンジンという、特殊なエンジンによって、大きなイオン推進プロペラを回転させて飛行する。安定性能にすぐれているため、超低速による活動にもっとも適している。

キットマシーン3号フードカートは、フードターボエンジンによる高速飛行が特徴だ。大型パワータイヤにより、地上においても時速1200キロの高速走行が可能で、反応速度の良い光子レーダー装置を内蔵している。

キットマシーン4号フードセスナは、フードターボエンジンによる高速飛行と、イオン推進プロペラによる低速飛行ときりかえることができる多目的機能をもっている。武器として磁力波ビームを1門装備している。


1978.6

キットマシーン5号・フードレーサーは、フードターボエンジンにより推進、バランサーウィングにより高速安定性能を高めている。また、レーダー自動操縦装置が組みこまれているため、障害物をさけて飛行することができる。

キットマシーン6号・フードジェッターは、低速時には、イオン推進プロペラで飛行し、高速時には、ジェットイオンエンジンにきりかわる。観測用のマシンのため、反重力バリヤーによる自衛のほか、武器を搭載していない。


1978.7

キットマシーン7号・フードロッターは光をエネルギーとしてボディーにたくわえている。その光子を利用した光子レーダーを見ながら、フードマンはマシンを自動的に操縦できる。ESP感応操縦装置を内蔵しているからだ。

キットマシーン8号・フードファイターは、性能的にはフードセスナと同等で、フードターボエンジンで回転するプロペラは、フードダイカニューム製で硬質・軽量のプロペラの回転により推進力となるイオンが発生する。

キットマシーン9号。フードバギーは、フードライナーの弟分にあたるマシンだ。磁力波ビームや反重力装置をそなえ宇宙線を吸収してエネルギーとしてたくわえ、宇宙波動力エンジンを作動させるなどフードライナーににている。

キットマシーン10号・フードワインダーは、すごい武器をもったキットマシーンだ。波動レーザー砲といって2000キロメートルはなれた標的を性格にとらえることができる装置をもち推進力は他のプロペラ式と同じイオンによる。


1978.8

今月のプレゼント商品スペースナイトはどのように誕生したのだろう? 巨大なすい星が、ある日、木星に接近してきた。すい星の尾は木星をすっぽりつつみこみ、すい星からくずれた物質はイン石となってふりそそいできた。

イン石は木星の衛星であるタイタン星にもふりそそいだ。タイタン星の大気のためイン石は赤く燃え流星となった。その中には燃えつきず地上に落ちて来たものがあった。タイタンたちは、このイン石の調査を開始したのだ。
タイタン星は、木星ではなく土星の衛星である。木星の衛星イオには多数の活火山があることで有名。木星の衛星で生命が存在する可能性が高いのは、液体の水のあるエウロパである。また、環境改変によってガニメデ辺りで生活することはできるかもしれない。ちなみに、ロバート・A・ハインライン著『ガニメデの少年』の表紙イラストは、あのミクロアースのジオラマ写真にそっくりな構図である。木星は土星以上に磁力の強い惑星で、そこで蘇生すればマグネットパワーを持つことになるに違いない。本当は、スペースナイトの隕石はこれら木星の衛星に落ちたのではないだろうか。タイタン星で正しいとするならば、木星軌道から地球へ向かうミクロ彗星とは逆に、公転軌道が外に位置する土星へ向かうための強力な爆発が起きなくてはいけない。太陽系脱出速度を遥かに超えた秒速400kmというミクロ彗星から後ろに行くのはとても無理だ。または、土星軌道以遠でミクロ彗星から分かれて、隕石はタイタンへ、彗星本体はその後木星付近で発見されたと考えればいいかもしれない。
ガニメデの少年

αH7をキャッチしたタイタンたちは、同じ仲間がこの中にいるのではないかとイン石をけずった。やっとのことで化石化した水晶体のかたまりをとりだしたタイタンたちはサイボーグ科学の粋を集め、よみがえらせたのだった。

よみがえった仲間たちは、スペースナイトと名づけられた。彼らは自らのマシンをつくりだすばかりでなく、アクロイヤーとの戦いで傷ついたドーベルとコンドルを改良し、新たな敵アーデンとの戦いの準備をはじめた。


1978.9

4月号でも紹介したが、またノア号について述べよう。高度文明の星《ミクロアース》は大爆発を起こし、銀河系から消滅した。ミクロアースにいたミクロ星人たちは爆発にそなえサイボーグ化しミクロマンとなって宇宙に出た。

だが爆発前に惑星調査のためミクロアースをはなれていたミクロ星人たちは帰るべき星を失い、大宇宙にとり残されてしまった。こうして数百人のミクロ星人たちを乗せた宇宙船RC−B「ノア」は暗黒の大宇宙へと旅たったのだ。
ノア号を商品として発売しようとしていたときの商標が「RC−Bノア」である。RC−Bとは、ラジオ・コントロール・ベースのことだと思われるが、「スーパーコントロールアルカディア号」や「スーパーコントロールR2−D2」が発売された時期と重なることから、超音波操縦によるものではないだろうか。リモコンによって、前進、右折、左折、停止、ミサイル発射、レーダー回転の操縦ができるというものだ。

彼らはαH7のエネルギーを応用し、動物を縮小する実験に成功した。そこで食料や居住空間の問題を解決するため自らの体を20分の1に縮小した。そしてノアを大改造し巨大な都市宇宙船の中で生きつづけることにした。

RC−B「ノア」はワープ航法ができる。ワープとは空間のひずみから亜空間へ入りこみ、瞬時に他のひずみから再び脱出する航法だ。行き先の空間のひずみの状態を正確に計算されなければ危険で、計算できる範囲でワープする。


1978.10

ポリスキーパーはどこから来たのか? 木星近くに出現したすい星が地球に近づいてきたとき、地球のミクロマンたちは、すい星からαH7反応が出ていることに気づいた。さっそく移動基地を使い調査を開始した。

まわりを微粒子の雲でおおわれたすい星の核は氷結した世界であった。とつぜん凍りついた地表の一部が急に青白く光りだし、氷のカベをつきやぶって新しい仲間が誕生した。彼らは地球を守るためにやってきたのだった。

彼らのおかげで、地球におけるミクロ都市建設計画、つまりビルド計画が、急ピッチで進んでいった。彼らの手になるビルドクレーンにより予定より早くビルド基地が完成した。交通手段としてビルドランサーの建設に着手した。

地球上でのミクロマンの成功をニガニガしく思うものもいた。アクロイヤーにはもうまかせておけぬと、地球へやってきた悪の使者、アーデンがそれだ。ロボット型の宇宙船アーデンロボ、その性能は、いまだ不明だ。


1978.11

ビルド基地は別名ビルドハウスとも呼ばれている。これは、今までの基地という考え方と違って、ミクロマンたちが地球で生活するためのいわば住宅としての機能を十分にそなえた建築物であるためで、人間のマンションに近い。

外見はマンション風な建物だが、つねにアクロイヤーやアーデンと戦い、災害救助活動を行うために、新しい武器やマンションが組みこまれていて、いざというときには、その形を状況に応じて変化させることができる。

建築方法は、いわゆるプレハブ方式で、工場で生産されるパネルを、特殊なジョイントにより、現地で組み立てられる。人間の超高層ビルと、同じ建築方法だがコンクリートのかわりにプラスチックをつかっているのがとくちょうだ。

建設には内蔵されているクレーンのほか、ビルドクレーンをつかってパネルを持ち上げる。クレーンを上に運ぶにはクライムリーダーが用いられる。ビルド基地は各地に建てられているが地形や用途に応じて少しずつ形が異なる。


1978.12

ミクロポリスの中心となるビルド基地はついに完成した。ミクロマンポリスキーパーはフードマンたちと協力しあって地球侵略をめざすアクロイヤー、アーデンたちと戦うため、さらに強力なマシンを、製造ビルド基地に集合した。
さらに強力なマシンを製造し、ビルド基地に集合した…とすべきところで編集ミスがあったらしい。

スピードジャンパー。地上走行から空間飛行まで可能な超高性能インターセプター(迎撃戦闘機)だ。アクロイヤーたちの熱波ガンに対抗するためのダッシュシュート(非常用脱出装置)を組みこみ、安全に戦うことができる。

エアローダー、宇宙パトロール用としてポリスキーパーが開発した超性能マシン。ミクロポリス周辺をケーブル走行しているが、アームのきりかえで地上走行もOK。ボディーには強力なバリヤーがあり、攻撃にたえられる。

クライムリーダー、惑星開発用のキャタピラーカーだ。ビルド基地建設のため強力マグネットとモーターを内臓、垂直なビルでもよじ登れる。とくに危険地帯でも活やくできるように、ミサイルやビーム砲もついている。


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