ミクロアース物語 0.15

大水晶体

 ミクロマンの光子エネルギーは、地球上空1000kmの空間、バンアレン帯を、だ円軌道を描いてまわる大水晶体から送られる。342.453メガヘルツで送られた光子エネルギーはミクロマンの集光子装置により、体内に蓄積されるのだ。
 だが1978年のある日、大水晶体の周囲にある警備衛星が破壊された。ジャイアントアクロイヤーを中心とするアクロイヤー軍団の襲撃である。光子エネルギーを独占するつもりなのだ。ただちにミクロマンコマンドチームが出動するが、時すでに遅し。すでに大水晶体の軌道が変わりつつあった。
 コマンドチームは強力な念動力を持つアントニオとエジプトンを中心に大水晶体を奪い返そうとするが、アクロイヤーの抵抗も激しい。その戦闘のさなか、大水晶体はさらに軌道を変えた。このままでは大気圏に突入してしまう。アントニオたちのスピードでは追いつけない。とっさに側にいたタイタンコマンドの“ロードス”が「僕の背中に乗れ!」と叫んだ。ジムカのブースターが火を噴いた。なんとか大水晶体に接近した3人。彼らの念動力を合わせてようやく大水晶体の軌道が変わった。
 取りあえず大気圏突入は避けられたが、代わりに3人が突入コースに入ってしまった。すでにテレポートする力は残っていなかった。ロードスはジムカを切り離し、それに疲れきったエジプトンを乗せ、自分の背中にアントニオを乗せてそのまま大気圏に突入していった。大気との摩擦熱で真っ赤に燃え上がるロードス。やがてロードスは彼らの無事を見届けて、力尽きて墜落していった・・・。




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戦いの火花の中で ミクロフードマン


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