直線上に配置

令和5年1月7日公開
令和5年12月16日修正

3.ドリル戦車セットペーパークラフト開発記録


2017年11月4日 ドリルのペーパークラフト化に着手

 ドリルの刃を取り付ける位置を円弧で近似しています。3点を指定することで描画ソフトに円弧を描かせました。


2017年11月11日 薄刃ドリルを仮組立

 螺旋になったドリルの刃の曲面をコピー用紙で作りました。


2017年12月10日 計算ドリル

 ドリルの刃の形状にどんな規則性があるかを観察し、その規則性から逆算して各部の寸法を決めていきました。


2017年12月27日 1周半だけ組み立て

 約27個の円錐面を組み合わせ、厚みのあるドリルの刃を作ります。


2018年1月8日 概形成功

 かなり隙間ができました。刃を構成する扇形の内径を紙の厚みの分だけ広げることにします。先端部では刃の厚さを急に薄くする必要もあります。


2018年9月23日 隙間の解消に向けて

 紙の厚みが無視できるような材料ならば部品同士がピッタリつながるはずですが、実際に組み立てるとかなりの隙間があることが課題です。



2019年1月7日 ドリルの完成形

 メタルカラー銀で製作。輝きは申し分ないが、はみ出たセメダインの修正が困難なため、素材は変更する見込み。


2019年10月16日 左ねじドリル

 左右反転した図形データを用いて、左に回せば掘り進むようなドリルに組み立てました。ロボットマンのモーター走行時にドリルを左に回しながら前進するのに合わせた仕様です。正中線における部品の隙間が漸くなくなりましたが、先端の刃を尖らせようとして無理矢理細くしたために部品が予定通りに接合しませんでした。


2020年1月1日 部品同士の摺り合わせを改善

 先端部を玩具とは異なり尖った形状にするために、2ヶ月で3回の試作を行ってやっと納得の行くものができました。


2020年1月3日 シルバーラベル貼り付け

 ケント紙で組み立てたドリルに株式会社Tooのインクジェットプリンタ専用紙「シルバーラベルG」を貼りました。剥離紙を除いた厚さは0.12mmもあるため、下地の影響をあまり受けないで滑らかな鏡面になるのですが、曲面に対しては粘着力が不充分で隙間が処理しきれません。


2020年1月11日 粘土による下地処理

 凹凸を埋めるために石粉粘土を塗りつけました。ここまでやると立体物の原型を作っているような気分になりました。その上から蒸着メッキテトロンフィルムシートを貼りました。下地処理をしたにもかかわらずしわしわに。


2020年1月19日 ニューカラーRぎんいろ

 製造中止になった日本法令のメタルカラー銀の代替品として、リンテック株式会社の「ニューカラーR ぎんいろ」という紙で作ってみました。きれいに接着でき、とても組み立てやすいのですが、銀色としては艶がなさ過ぎます。


2020年1月22日 単色おりがみ銀

 株式会社トーヨーの単色おりがみ15.0×15.0cmぎんを両面テープで貼り付けて仕上げました。柔らかくて曲面によく馴染み、とても貼りやすいです。完全な鏡面の輝きではありませんが、金属のような質感は充分あります。昔ながらの折り紙の銀色がこんなに役立つなんて、予想外でした。


2020年2月1日 銀色おりがみはメタルカラーに劣らない

 メタルカラー銀の輝きは素晴らしいのですが、刃の下側で紙の断面が目立ってしまいます。一方、銀色おりがみで覆う方式だとここが隠せます。また、銀色おりがみの表面は電気が通ることからわかるように金属が剥き出しのため、金属研磨剤を使って磨くと輝きが増します。引っ込んだ所は綿棒などを使って丁寧に磨くと、メタルカラーに劣らない輝きが得られることもあります。


2020年3月3日 何で貼るか

 銀色おりがみは木工ボンドでも貼れますが、両面テープで貼る方が表面が少しきれいです。


2020年4月10日 透ける両面テープ

 NITTOの透明タイプなら、両面テープを貼っても切り取り線が見えます。ニチバンのナイスタックは剥離紙を剥がさないと切り取り線が見えません。透明両面テープなら、剥離紙のおかげで粘着剤がはさみの刃にあまり付かず、切り取り線を見ながらきれいに切れます。


2020年4月13日 理想円錐

 たび重なる微調整の甲斐あって、ドリルの側面に貼る螺旋形テープに生じるしわが問題ないレベルまで解消しました。ドリルの刃が黄色い線で示した理想円錐に沿って大方は並んでいますが、矢印で示した部分ははみ出しています。計算で決めた扇形の寸法はもはや当てにならず、自分の勘で部品の寸法を調整していきます。


2020年4月22日 理想円錐に近づける

 コロナ対策で職務量が減り、自宅での研究時間が取りやすくなりました。
 補正を重ねました。左が補正前、中央が上面部品を中心に縮小したもの、右は下面部品も縮小したものです。矢印で理想円錐からのはみ出しが少なくなっていますが、下面部品の縮小がまだ不足しています。下面部品を基部円錐に対して寝かせ(鉛直上向き傾向にし)、扇形形状の中心角拡大が必要です。


2020年4月26日 理想円錐に近い

 理想円錐に充分近くなりました。ただし、最上部でやり過ぎた所があるので少し緩める予定です。


2020年5月3日 ドリル完成

 着手してから2年半、ようやく自分で納得できるようなドリルが完成しました。尖った先端、美しい螺旋、輝く金属面…昔のロボットマン用ドリルと比べて、どっちがいいですか?


2020年5月4日 ドリルの動画

 完成したペーパークラフトのドリルをロボットマンに取り付けて回転させて動画を撮りました。ツイッターでは、これまでで一番の好意的な反応が多数返ってきました。


2020年7月26日 ミクロロボット-1との合体

 完成したドリルを右ねじでも組み立ててみました。ミクロロボット-1に取り付けてみましたが、長さにして純正品の二倍以上になり、かなりやばい代物に!いや、この方が絶対いい!!巨大な尖塔の迫力に見入ってしまったら、元のドリルなんて子どもっぽくて戻れません!!!
 ところで、ミクロロボット-1のドリルの回転方向は、ロボットマンと同じで前進するとき左回転をします。やはりペーパークラフトの左ねじドリルが必要だということです。

 


2020年7月30日 ボディに着手

 ボディをペーパークラフト用紙で試作しました。ドリルに比べたら、こんな直線的なデザインはかなり楽な気がしました。


2020年8月1日 銀色工作用紙のボディ

 ドリル戦車のボディを銀色の工作用紙で作りました。試作品は改善すべき点が多数あります。


2020年8月5日 ギヤを組み込む構想

 インテーク風のディテールの表現方法は、細い紙片を貼り付けて表現するのは労多くして汚くなりがちなので、定規を当ててボールペンでけがいた方がずっといいです。
 タミヤのユニバーサルギヤーボックスを組み込めないかと考えてみました。ドリル軸と後輪軸の交わる部分にそんな空間はないのですが、プーリーを使って何とか解決できそうな気がするのです。ロボットマンとの合体で動力は得られるのでそんなことする必要はありませんが、ドリル戦車単体で機械仕掛けが楽しめたらいいじゃないですか。電動はロボットマンとの合体に譲るとしても、手押し走行させるとドリルが回り、アームがヘリのように回ればいいなあと、そんな先のことばかりで頭がいっぱいです。


2020年8月10日 ミニ四駆の仕組を観察

 シートを設計しましたが、ミスで部品が合わないところあり。後輪受け部もミスあり。
 ミニ四駆を見ていて、プロペラシャフトの動きはドリルと一緒だと気付きました。仕掛けをドリルタンクに搭載できないものでしょうか。


2020年8月13日 プーリー機構試作

 タミヤのプーリーセットをプラ板の箱に組み込んでこんなものを作ってみました。コロ走行させるとスリックタイヤの回転力が3本の軸に伝わり、前方のドリル、左右のスピンギヤ、上向きのエネルギーアームを回転させるというものです。まだあまり滑らかには動きません。


2020年8月15日 プーリーの動作を確認

 手転がしで前進させると、ドリルとスピンギヤとエネルギーアームが回転しました。これは面白いです。
 ドリルの回転を上げるためにプーリーを大きいものに変えようとすると、平行でないプーリー同士のベルトがはずれてしまうので、ギヤ比は全て1:1にするしかありません。


2020年8月16日 シャフトの長さを調節

 スリックタイヤの2mmシャフトの長さは最小限に切り、スピンギヤの3mmシャフトも長すぎたので切りました。それでも左右の幅は80mm取りました。スリックタイヤにぶつからないようにという理由のほか、元のドリル戦車よりも幅が広い方がかっこいいだろうと考えたからです。


2020年8月19日 キャタピラを履かせてみました

 各シャフトをボディに通して何とか形になりました。
 また、スリックタイヤが気に入らなかったので、ロボットマンのキャタピラを被せてみました。なかなかっこいいです。キャタピラは前後輪の距離をあと8~12mm広げないと緩すぎる上、あちこち干渉しまくっています。キャタピラは、タミヤの工作セットの履帯を少し短くして使ってもいいのですが、ロボットマン用のキャタピラが使えるようにしたいのです。今、復刻版ロボットマンのキャタピラは経年劣化で使えないものが多く、ドリル戦車セットペーパークラフトをイベントで販売する時はゴムキャタピラの代替品を提供する必要があるからです。それは自転車のチューブから自作したものになるかも知れませんし、タミヤのクローラーを改良したものになるかも知れません。いずれにしても、ドリル戦車ペーパークラフトの部品として提供すれば、ロボットマンの合体時にも役立つわけです。


2020年8月22日 タミヤの履帯が使えました

 クローラー裏側の凸部をニッパーできれいに切り取って厚みを減らしたらピッタリでした。ロボットマンにも何とかつけられますが、動かそうとすると背中に引っかかってしまいました。
 本体内にモーターを入れる空間がありました。もう一個クラウンギヤを使って後輪のシャフトを回せるかも知れません。


2020年8月26日 各部調整

 シートには鉛直シャフトを通す都合から、背もたれ面を中空構造にしました。同じ理由により、本体とシートを5mmジョイントでつなぐ構造はオミットし、一体構造としました。各シャフトが刺さったままでも本体の着脱ができるような構造となっています。メカユニットと本体の合体には、鉛直シャフトのすぐ後ろにあるゼンマイエンジン取り付け用5mmジョイントを使い、メカユニットには5mmの穴をあけてあります。それともう1か所、ハンドルの直下にも5mmジョイントを設けることにしていますが、工作はまだです。前のページの手転がしの動画はこの時のものです。




2020年9月1日 ハンドル試作

 銀色工作用紙をベースに、木の5mm丸棒と1.8mm竹ひごを差し込み、簡易マグネモに使う太鼓鋲で飾りました。


2020年9月3日 複雑過ぎる展開図

 強度は充分ですが、もっとシンプルな構造にしないと重ね合わせが多過ぎて部品同士が合いません。


2020年9月5日 ハンドルの構造決定

 入れ子構造の内側を0.5mm小さく、外側を0.5mm大きくしたら部品同士がピッタリ合いました。銀色工作用紙は銀色層を剥がさなくても乾燥時間をかければ木工ボンドで接着できることもわかりました。


2020年9月9日 ミクロマン固定用5mmジョイント

 鉛直シャフトを通すプラパイプを見ていて、WAVEのポリパーツを取り付ければミクロマンの背中をシートに固定することができるんじゃないかと思いつきました。一番高い位置で昔のミクロマンをうまく固定できました。ただし、昔のドリル戦車にこんなものはなく、ハンドルに掴まらせることで固定できるんです。デザイン的にも遊び的にも邪魔で、しかも後でシートの正しい向きが逆とだとわかったら、プラパイプも本当はないから物理的に無理になるんです。まあ、マシンカーシリーズ以降の乗り物は、操縦席が剥き出しの場合必ず背中の5mmジョイントで固定するようになっていたので、一応試しただけです。


2020年9月17日 シャーシーの工作

 旧製品と同じ簡易仕様にするためのシャーシーを作りました。本体の下に取り付け、前輪や後輪を接続するジョイントを備えています。


2020年9月18日 シャーシーの課題

 充分かっこいいのですが、少し前傾しています。原因はまず、前輪が深く刺さり過ぎることですが、旧製品では5mmジョイントの先っぽだけ刺されば丁度いいようにできています。もししっかり差し込めば旧製品でも前傾するはずですが、5mmジョイントがきつくて先っぽしか刺さりません。ペーパークラフトでは前輪受けを長くするか、前輪を高くするかの方法を取ることになります。前傾のもう一つの原因は、鉛直シャフトの5mm丸棒とゼンマイエンジン取り付け用5mmジョイントが近接していて、わずかな寸法誤差でも2本の丸棒が平行にならず、付近の部材を湾曲させてしまうからです。これでも組み立て精度を上げようと何度も作り直したのですが。


2020年9月21日 シート左右のジョイント

 ゼンマイエンジンを接続する時は、スピンギヤをシートの左右に取り付けることになっています。シート左右のジョイントは凸で、スピンギヤ中心も凸なので、中心を外れている凹ジョイントで取り付けた写真が旧製品の箱に載っています。しかしより自然なのは中心の凸ジョイントで取り付けることです。シート横のジョイントは凹だったらよかったのに、そうしなかったのは前後の2枚型で成型したために凸ジョイントしか作れなかったからだと考えられます。ペーパークラフトでは、ひとまず筒状部品を介してみます。これで凸にも凹にも変換できます。


2020年9月28日 ロボットマンと合体させて気付いたこと

 パワードーム内にあるミクロマンの背中に差し込むための5mmジョイントが、ドリル戦車との合体の邪魔になることに気付きました。また、昔のロボットマンにはスピンギヤの回転軸が短くて届かないことがあることもわかりました。どちらも対処する必要があります。


2020年9月28日 白い車輪の活用

 ゼンマイエンジンによる後輪は低いので、ドリル戦車の前輪では高すぎて車体が後ろに傾いてしまいます。昔のロボットマンに付いていた白い車輪を前輪にしたらピッタリでした。昔の子どももこの組合せに気付いたかも知れません。


2020年10月1日 ロボットマンへの取り付け位置探し

 ロボットマンのコックピットには、パワードーム取り付け用の溝があります。ここにドリル戦車本体の突起が引っかかることを想定していたと考えられますが、後輪軸カバーがミクロマン固定用5ミリジョイントにぶつかるため、うまく機能していません。旧製品の後輪軸カバーをはずして、背中用ジョイントと干渉しないようにしたらどうなるのか試してみました。パワードームを取り付けるための溝は前後に9ミリあるため、その範囲で本体を固定する位置を探すと少し表情が異なってきます。

 突起が溝にはまる範囲で一番後ろにしたのが次の写真です。本体前縁がロボットマンの胸の膨らみはじめに位置し、ドリル接続用凸ジョイント先端がロボットマン胴体の前縁部に来ます。これが本来想定されていた合体位置なのでしょうか。

 箱写真を見るともう少し後ろでもいいような気がします。本体の幅がロボットマンの胸にピッタリで、溝と突起を使う必要がないからです。

 ペーパークラフトでは、ロボットマンのコックピット内の5ミリジョイントを利用できます。後側の穴がゼンマイエンジン取り付け用5ミリジョイントの直下に来る位置は箱写真に近いです。

 もう少し後退させるとハンドル下の5ミリジョイントを延長した丸棒が前側の穴に刺さる位置になります。

 どれも正当性がありますが、ジョイントなしでも固定はできるので、遊ぶ人の裁量で決めればいいと思います。その前提として、後輪カバーは背中用ジョイントに干渉しないよう、薄く作る必要があります。


2020年10月3日 シートが逆でした

 シートの取り付けは、斜めの面を前に、まっすぐで段差のある面を後ろにするのが正しいようです。箱の写真を拡大して見て初めて知りました。だって、ミクロマンの背中に当たる面が肉抜きになっているなんて思いませんもの。でもよく考えれば、背もたれはやや後傾していた方が快適ですよね。ヘッドレストが前に飛び出したシートなんて、座りにくいことでしょう。やはり、組み立て見本たる箱写真が全てどれも斜めの面を前にしているので、仕方ありません。シートの向きを反対でもう一度作り直します。なお、ここにはゼンマイエンジン取り付け用ジョイントをうまくよけて鉛直シャフトが通っていますから、調節しなければいけないことがたくさんあります。うまく行っていたのに、苦心の作がパーです。あ~あ、また考えます。


2020年10月5日 シートを直しました

 シートを逆向きにするために新しいテクニックをいくつも注ぎました。ゼンマイエンジン用5ミリジョイントに近接した位置に鉛直シャフトを取り付けるために、銅線用圧着端子を用いました。圧着端子には2.6ミリのボルトが通り、そのボルトでゼンマイエンジン用5ミリジョイントも固定するため、丸棒の代わりにプラパイプを用いました。鉛直シャフトは実は竹ひごでできており、銀紙で装飾しています。竹ひごの先には工作用紙を巻き付けて5ミリジョイントにしました。かなりうまく行きました。後輪カバーを薄くしたので、ロボットマンとの合体時にもがたつきません。


2020年10月11日 メカユニットのペーパークラフト化

 これまでプラバンをセロテープで組み合わせて作っていたメカユニットですが、銀色工作用紙で作ってみました。まるでブリキでできているかのような見栄えです。鉛直シャフト駆動用のプーリーが10ミリはみ出すので、メカユニットを9ミリ後方に延長しました。2枚貼り合わせで剛性を確保できました。輪ゴムやゴムキャタピラの張力にも余裕で耐えられます。ただし、部分的に補強が必要な場所もまだいくつかあります。


2020年10月18日 ミニ四駆用タイヤ

 メカユニットに使うメカパーツは、これまで1/32フルカウルミニ四駆シリーズ「ファイヤースティンガー」のキットから使えるものを流用し、足りなくなったらオプションパーツやバラ売りパーツで補っていました。もう1台分作るに当たり、余剰部品が出ないように全てパーツ売りのものを使うことにしました。そこで問題となったのは、履帯の芯になるタイヤの選択です。キットと同じタイヤはバラ売りしていないようです。はじめ、「小径メッキスポークホイールセット」を着けてみたら、履帯がダルンダルンになってダメでした。小さすぎです。直径25ミリで黒いタイヤがいいです。ホイールが緑色の中空タイヤなら黒いので買ってみましたが、やっぱり小さくてダメでした。固くて大きさがデフォルトに近いのは「スーパーX・XXカーボン小径ホール&バレルタイヤ(ホワイト)」というパーツです。この際、白でもいいです。絶縁テープを巻いて大きさを調節することで、これまで通り履帯が装着できました。後輪の位置を少し後ろにすれば絶縁テープなしでも行けます。


2020年10月20日 モータリゼーション

 ミニモーター低速ギヤボックスを無理矢理入れてみました。電池までは入らないので有線リモコンにしました。プーリーのスペースもなくなったので外に出したらゴムベルトのつけはずしが楽になりました。スイッチを入れるとちゃんと進みました。キャタピラ以外の3軸も回ります。プーリーからゴムをはずせば手転がし走行もできます。逆転スイッチでバックも簡単。1チャンネル有線リモコンがこんなに面白いなんて!


2020年10月24日 電動メカユニット基本設計(案)

 ミニモーター低速ギヤボックスの動力で直接スピンギヤを駆動します。本体外に配置したプーリーで前輪と後輪に動力を伝達します。後輪シャフトからプーリーでクラウンギヤのシャフトにギヤ比を落として動力を伝達し、クラウンギヤから鉛直シャフトに動力を伝達します。前輪シャフトの26枚歯車から10枚歯車に動力を伝えて回転を上げ、プーリーで回転軸を前後方向に変換し、ドリルシャフトを駆動します。ギヤボックスにある2ミリの溝を利用してなべ小ねじ2本で固定します。ギヤボックスの下に単4電池2本分のスペースを確保し、新たに開発予定の電池ボックスを本体下に収納、取り外してリモコン化も可能な仕様とします。


2020年10月25日 電動ドリル戦車

 ほぼ思っていた通りの形になりました。電池を本体に収納するスペースは足りませんでした。輪ゴムが本体上部に干渉します。輪ゴムをはずせば手転がしができると考えていましたが、ギヤボックスに直接つなぐスピンギヤは残念ながら手転がしでは動きませんでした。


2020年10月25日 シリコンバンド

 女児玩具売り場で髪どめ用の輪ゴムを買いました。#8相当の輪ゴムとして使えます。天然ゴム製のは約1ヶ月でかなり伸びましたが、シリコン製は劣化しにくく丈夫にできているので、交換の手間が省けます。アクベーのブンブンヘリにも使えます。各色ありますが、ドリル戦車のプーリーにはやはり黒です。モーターの動力の伝え方を試行錯誤したところ、スピンギヤシャフトのSプーリーと前輪のMプーリーをシリコンのベルトで左右ともつなぐのが一番いいようです。各所の輪ゴムを全部これに換えたところ、動きが滑らかになりました。スマホ程度の障害物は力強く乗り越えていきます。すごいパワー!これは面白いです。


2020年10月31日 電源コネクター

 給電線を取り外せるよう、本体にコネクターを設置できるかどうか検討しました。後部に設置することになりますが、プーリー機構があるため意外と位置が限られています。開口面に対して垂直に仮どめしたら、突起が動作を制限することはなさそうですが、かなりフォルムが変わってしまいます。イヤホンジャックのように、突起が生じないコネクターを使った方がいいかもしれません。


2020年10月31日 1.3mmDCジャック

 マルツ電波で給電線のコネクターになるものを探しました。1.3mmDCジャックなら本体後部に入ります。基板取付けタイプなのでユニバーサル基板にはんだ付けした上で斜めの部分に基板をネジ止めすることになります。DCプラグを差し込む45°という角度が丁度いいです。基板の代わりにプラバンでもいいでしょう。
 このドリル戦車ペーパークラフトを設計していると、何度行き詰まりそうになっても頑張れば必ず道が開けてくるのが不思議です。まるで、必ず正解のあるクイズを解いているような気分です。完成することが決まっていて、そのやり方を見つけ出していくのなら諦めずにいられます。本当は創造に正解なんてないはずなのにです。


2020年11月4日 底面をくりぬいた

 メカユニットを作り直しました。底面をくりぬいてみたところ、充分な強度があるだけでなく、内部メカの組み立てにも便利でした。単4電池2本を搭載する空間があるかと思ったら、歯車やプーリーが邪魔で無理でした。


2020年11月8日 板おもり装着

 釣具店で板おもりを買ってきました。鉛製で、幅18ミリ、厚さ0.20ミリ。畳んでドリルシャフトの下に取り付けたら、段差を登っても後ろにひっくり返らなくなりました。12ミリまでの段差なら行けます。なお、おもりを半分にしたらひっくり返ってしまいました。
 DCジャックのもう少し薄いものがありました。これでクラウンギヤとDCプラグの干渉が解消します。取り付け用のナットを押さえながらボルトを締めるのがすごく難しかったので、プラバンに六角形の穴を空けました。
 プーリーの大きさを変えてエネルギーアームの回る速さを落としていたのですが、プーリーの大きさを小にそろえて回転を上げることにしました。低速ギヤではこのくらい回った方がいいです。車体の大きさは中プーリーがほぼ隠れるように決めていましたが、小プーリーになるとゆとりが出てきました。サイズを抑えてもいいのですが、余裕は必要でしょうからこのままにします。


2020年11月22日 紙製履帯に挑戦

 14ミリ幅の黒い色画用紙を二重にして木工ボンドで貼り合わせ、脱輪防止のつもりで裏の縁に3ミリ幅の色画用紙を貼り付け、表に厚紙の小片を貼り付けて油性ペンで黒く塗ります。


2020年11月23日 意外と難しい

 一応形だけはゴム製に比べて遜色ない紙製履帯ができました。走行性能を発揮するにはかなりの調整を要します。紙で履帯を作るのは思っていたよりも難しいです。


2020年11月28日 紙整履帯成功

 黒い色画用紙のベルト181ミリプラス糊代を一重の輪にし、8枚重ねの黒い色画用紙から切り離した小片45個を木工ボンドで接着しました。ちゃんとロボットマンのキャタピラとして稼動しました。紙のベルトが1ミリでも短いときつすぎ、長いと緩すぎて動かないという絶妙な調整が要りました。前の試作では三重にしましたが、一重でも充分な強度があり、これぐらいしなやかな方がいいです。自転車のチューブで作ったものは接着部分の剥がれやすさの問題がありましたが、紙と木工ボンドはほとんど心配ありません。つや消しブラックの出来映えもゴム製と見分けが付かないくらいです。
 電動ドリル戦車に履かせるのもうまく行きました。履帯にスピンギヤシャフトの上を経由させ、ミクロロボット-1やガンタンクのように、横から見てベルトが三角形を描くようにしてみました。これまでの試作では全後輪の間隔が少し短かったようで、ロボットマンの履帯をちゃんと履かせるには全後輪の間隔をもう少し取る必要があったのですが、プーリー機構が狂わないためにはあまり変更したくなかったので、ベルトのかけ方をこうすることでシャフトの位置は変えないようにしました。スピンギヤシャフトの下を通っていたこれまでの試作では、ベルトとスピンギヤシャフトの回る向きが逆になるため、時々ぶつかって異音を発することもありましたが、これで心配ありません。かっこよさから言っても悪くないと思います。走行性能ですが、段差を乗り越える力は充分あります。手転がし走行時はツルツルの床では滑りやすく、カーペットの上などで遊ぶ必要があります。床に吸い付くような感触は、ゴムやエラストマーには及びません。
 しかし、人様にキットを提供するとしたら、履帯は何にするか悩み所です。紙には拘りませんが、あらゆる可能性を検討する研究として、紙製履帯の開発には意味がありました。将来きっとこの研究が役に立つことがあるでしょう。


2020年12月3日 ゴムチューブ製キャタピラ

 久しぶりに自転車のチューブでキャタピラを作ってみました。正式のロボットマン用キャタピラの幅は11ミリですが、メカニカルドリル戦車に合わせて12.5ミリの幅で作りました。ロボットマンに装着すると問題なく走行しました。これを見ていると、正式のキャタピラが細すぎるような気がしてきます。もっと太いと重量感が出てくるのですが、13ミリ幅の紙製キャタピラが動かなかったことがあるので、12.5ミリを今後の標準仕様とします。電動ドリル戦車にはめると、紙製よりもやっぱりいいです。紙製はタイヤからずれることがありますが、ゴム製は全然ずれません。手転がし走行もやりやすいですし。紙製のメリットは精度が狂いにくいことで、ディスプレイ向きかも知れません。


2020年12月5日 ぎんいろキャタピラ

 ペーパークラフトでキャタピラが作れることがわかったので、銀紙で作ってみました。ベルト部分はニューカラーRぎんいろです。突起部分はニューカラーRを6枚重ねにしたものの上に銀色工作用紙を貼り付けました。黒くないのでプリンターで印字ができ、木工ボンドで組み立てられます。全部銀色のドリル戦車となり、SF感が増しました。


2020年12月6日 ゴムコーティング

 ボンドGクリヤーを使って紙製履帯をコーティングしてみました。ペイントうすめ液で溶いたものを筆で履帯の突起部分に塗りました。乾いてもカチカチにならず、ゴムの弾力というかベタベタした感触が生じて、床との摩擦が大きくなります。障害物を乗り越える力が増し、クラッチを緩めた時の手転がし走行もやりやすくなりました。銀色履帯をボンドGクリヤーでコートしても、銀色の輝きは失われません。


2020年12月21日 黒+銀

 ペーパークラフトのキャタピラを銀色にするにしても、ベルト部分を黒にしたらどうかと思って作ってみました。ベルト部分がつや消し銀のものに比べて引き締まって見えないでしょうか。


2020年12月29日 段ボール履帯試作

 素材屋でリップルボードを買ってきました。いわゆる、カラー片面段ボールというやつです。これをキャタピラにするのは簡単です。幅12.5ミリ、長さ181ミリに切り、両端を裏から黒の色ケント紙でつなぎ、手で樽形になるよう癖をつければ、わずか10分で完成です。余計な手間をかけていませんので表面がとてもきれいです。欠点は、段差を越える能力が12ミリから9ミリに低下したこと、走行中にタイヤからずれやすいことです。ゴム系接着剤でコートすることも試しましたが、あまり効果はありませんでした。表面の突起のピッチは4ミリから2.5ミリになり、厚さは1ミリ以下です。もっと厚いのがあるといいのですが。


2021年1月1日 大きなリップルボード

 リップルボードの大きいのを見つけました。突起のピッチは4ミリ、厚さは1.5ミリで、ロボットマンのキャタピラの代替品としてピッタリです。カラーが豊富で、シルバーとブラックを試してみました。ブラックはゴム製にそっくりです。シルバーは切れ目なくメッキ感が備わっており、SFメカとして今までで一番映えています。12ミリの段差を乗り越える力があります。タイヤからはずれやすいという欠点については、履帯を樽形に加工してもあまり解消できず、対策を取る必要があります。


2021年1月3日 どうしたらタイヤからずれないか

 キャタピラが樽形の方がタイヤからずれにくいのかもしれないと考えて、リップルボード製キャタピラを手でできるだけ湾曲させてみましたが殆ど効果はありませんでした。裏側に幅2ミリの紙を貼り付けてみましたが、これも効果ありませんでした。貼り付ける紙を工作用紙にしたりリップルボードにしたりして、厚みを変えてもだめでした。履帯を長くして緩めに作った方がずれの発生は遅れるようですが、一度ずれ出すともう直らないのは同じでした。ゴム製履帯ではタイヤとの接触を保ちながら張力を低めにできるのでずれが発生しにくいのでしょう。紙製はやはり不利です。もう一度ニューカラーRぎんいろのベルトに多数の小片を接着して樽形に仕上げた履帯を装着してみたところ、少しずつですがタイヤからはずれる様子は見られました。紙で作る以上、タイヤからはずれるのは避けられないのかもしれません。
 そこで、シャフトに履帯ガイドを付けることにしました。スピンギヤーの紙製アダプターを加工して、2枚目写真のようなものをシャフトに被せてみました。これでキャタピラが走行中にタイヤからはずれてしまう現象は防げるようになりました。


2021年1月7日 スピンギヤーに着手

 履帯の改良をやり尽くしたので、スピンギヤーのペーパークラフト化に着手しました。雪の結晶のような形状の銀色工作用紙を組み合わせ、5ミリの紙筒を取り付けて組み立てる方針です。中心のドーム部分には、手芸店で見つけたアルミのカバードボタンを取り付ければいいでしょう。糊代に不具合があったため、今回は組み立てを中止してまた作り直します。


2021年1月10日 縁の組み立てに失敗

 スピンギヤの組み立ては、縁部品を折り曲げて接着するのが難しくて滞っています。細い部品を鋭角に折り曲げると、ちぎれたり、コーティングが破れたりします。こういう複雑な形状のものは、工作用紙でなくケント紙で作って銀色おりがみを貼ればいいでしょう。


2021年1月16日 スピンギヤー試作

 スピンギヤの試作がやっと最後までたどり着きました。試作と割り切って、6個あるホイールナット状の円筒や12本の棘は、同じ技法の繰り返しではなく色々試しました。ケント紙の二重巻きを三重巻きにしたら、工作用紙より精度がいいです。木口にはリング状の銀紙を両面テープで貼るといいです。棘を外側からケント紙の帯で強化するのは効果的ですが、内側からも強化するのは精度が落ちる上、機械的強度は思ったより上がらないので外側だけにします。銀色おりがみで紙の切り口を隠しやすいよう糊代的なゆとりを持たせるといいです。全体に柔らかいので、十二芒星型部品を銀色工作用紙で作り、表と裏から貼り合わせるといいです。修正するところは以上です。


2021年1月19日 新旧スピンギヤ

 時間をかけて丁寧に作ったスピンギヤと当時物のスピンギヤです。ペーパークラフトは輝きが鈍いですね。アルミ製ドームをさらに磨き込んだり、特厚テトロンシートを貼ったりする手もあります。ペーパークラフトの方が肉薄ですが鋭い印象を受けます。強度はまあまあで、塩ビ板でも使えばもっと硬くなりますがやめておきます。6本の円筒内部は銀色に塗った方がよさそうですね。球面部品はカバードボタンを磨いただけですので少し大きいですがこのまま行きます。


2021年1月24日 輝きアップ

 左が新作、右が5日前に作ったスピンギヤです。前回おもいついた通り、カバードボタンを磨き粉でしっかり磨き、十二芒星の面に特厚テトロンシート銀を貼っただけです。さほど手間が増えるわけでもないのに、鏡面の輝きがかなり向上するので、これを標準の仕様とします。テトロンシートは曲面追従性がないので、他の部分へ適用することは考えていません。それにしても、この出来映えは見事ですね。再現性は当時品と見紛うばかりで、美しい鏡面はいくら弄んでも摩耗しないのですから。


2021年1月31日 裏側も鏡面

 当時物のドリル戦車セットのメッキは表側だけ輝きがあり、裏側はメッキが薄くて全然映りません。だからスピンギヤの裏側は銀色工作用紙そのままでもいいのですが、テトロンシート銀を貼ってみるとやっぱりこの方がいいです。ピカピカ鏡面仕上げに限ります。


2021年2月3日 軸の長さ

 ある発売時期のロボットマンは、肩の5ミリジョイント凹の回転軸が6ミリも奥にあります。スピンギヤの回転軸凸の長さは7ミリしかなく、しかも先端が僅かに細くなっているため取り付けられません。ペーパークラフトのスピンギヤを8ミリで作り、さらに先端をボンドで太めにしてやるとギリギリロボットマンに取り付けられました。ブルドーザーセットのパワーシャベルは10ミリあるので、ドリル戦車も2ミリ長い10ミリにすると、さらにしっかり取り付けられました。他の形態でも2ミリ長いことによる不具合はなさそうです。軸の延長アダプターを使うようなことはせず、2ミリ長く作ることにします。


2021年3月20日 タミヤのクローラー装着可

 ドリル戦車ペーパークラフトに装着するキャタピラは、はじめタミヤのクローラーを使っていました。その後、ロボットマンにもつけられるようにしたかったので、タミヤのクローラーは除外することになりました。それでも走行性能やルックスでは大変優れているので、もう一度タミヤを試してみました。以前のクローラーは裏側の突起を全て切り取って薄くし、長さ28コマでしたが、今の仕様に合わせたら少し長い29コマで、写真右のようになります。スピンギヤの軸受けは今よりも細めのものを使います。写真左は、クローラー裏側の突起を切り取らないので分厚く、その分さらに長めの30コマで組み立てたものです。偶然にも、リップルボード製キャタピラがずれるのを防止するための凹凸に、切り取っていない突起が丁度はまりました。ちょっとクローラーの張り具合が強すぎたので、裏側をサンドペーパーで削って薄くしてやる必要がありました。エラストマー製なのでやすりをかけると汚くなるんですが、裏なので目をつむります。やはりこの方がいいです。なお、今回買い足したクローラーの色はガンメタルで、黒もいいですがこれもかっこいいと思います。ロボットマンに装着することはできませんが、ドリル戦車ペーパークラフトのリップルボード製キャタピラと取り替えてグレードアップすることができます。


2021年3月20日 スピンギヤとスプロケット

 クローラーに動力を伝えるスプロケットという車輪は、スピンギヤによく似ています。歯車のような棘があって、ホイールナット状の穴が円周上に並んでいるという特徴は同じです。スピンギヤのデザインソースはスプロケットだったのかもしれません。玩具版ドリル戦車にクローラーはありませんが、スプロケットならあったと言ってもいいでしょう。


2021年3月22日 エネルギーアーム回転半径問題

 エネルギーアームのペーパークラフト化に当たり、気を付けなくてはいけない問題があります。復刻版ロボットマンの首の回転軸にエネルギーアームを取り付けて回すとエネルギーアームが地面にぶつかってしまうのです。この現象をもう一度検証してみました。実際にやってみたところ、エネルギーアームは地面にかすれる程度で、単2型アルカリ電池2個のパワーでガシュンガシュンと強引に回りました。ノートに鉛筆で輪郭の型を取って測ったところ、エネルギーアームの回転半径は59mmに対し、首の回転軸の高さは58mmと、かなり近い値でした。これなら何とかなりそうです。
案1:キャタピラに隙間を作るためのパーツを取り付ける
案2:エネルギーアームの地面にぶつかる部分を2mmほど削る
案3:エネルギーアームの三脚の長さはそのままで、開く角度を狭くする
案4:エネルギーアームの先端をタイヤにして地面に着いてもいいようにする
案5:先端の円盤部や三脚の角度を変えられるようにする
なんてことを考えていますが、3が現実的ではないでしょうか。


2021年3月25日 竹ひごの骨組み試作

 φ1.8の竹ひごを半田ごての熱で曲げ、丸棒に接着して三脚状にしました。これに銀紙をくっつける方法でエネルギーアームにできるかもしれません。竹ひごを組み合わせたものは意外と頑丈で、ロボットマンのボディを載せても平気・・・・となってほしかったんですけど、強度が全然足りませんでした。ピアノ線みたいなものでやってみましょうか。


2021年3月28日 エネルギーアーム工作開始

 用紙の縁に合わせて竹ひごを接着し、エネルギーアームを組み立てていきました。竹ひごを半田ごてで曲げるのはかなり難しく、曲げる力が強すぎてすぐ折れてしまいます。歩留まりは30%くらいです。プラ棒をろうそくで熱して曲げるのなら簡単ですが、竹ひごほど細くて軽くて丈夫で接着しやすい素材はありません。木工ボンドが乾くまで輪ゴムで補強して、さあ、充分な強度は得られるでしょうか?


2021年3月28日 エネルギーアーム強化作戦

 試作エネルギーアームの強度は不満の残るものでした。ロボットマンのボディを支えても何とか壊れないでいますが、少したわむのでモーターのスイッチを入れると回転がぶれまくります。竹ひごも細い割には頑張っていますが、もっと数を増やしたい気がします。スペースはまだあるのでここを骨格で埋める感じです。それなら、竹ひごじゃなくて、接着した積層厚紙でいいんじゃないでしょうか。軽さはスパイヘリほど大切じゃありませんから、竹ひごに拘る必要はないんです。工作用紙を4枚以上貼り合わせれば木材並みの強度が得られるのではないでしょうか。それにしても、形だけはそれっぽくできましたので、とうじひんを全く使わないでドリル戦車が作れた意義は大きいです。


2021年4月3日 厚紙3枚重ね

 厚紙を曲げてから3枚セメダインCで貼り合わせ、銀色工作用紙で包むように木工ボンドで接着してエネルギーアームを作りました。全体の厚みは予定より大きい3.2ミリになりました。中心にスチールワッシャーを貼り付けてあり、ロボットマンの腰の回転軸に取り付けたときの部品の干渉を防ぎます。昔のエネルギーアームの輪郭よりも3ミリ小さく組み立てられました。ロボットマンドリル戦車セットの形態で回転させると、地面にぶつからないでうまく動きます。三脚状態でロボットマンの胴体を載せたら、少したわみ3ミリ広がって持ちこたえました。ちょっとかわいそうになるくらいのたわみ方です。残念なから竹ひごを埋め込んだ前作ほどの強度はありません。もっと硬くするにはどうすればいいのでしょう?


2021年4月5日 ステンレスバネ線入り

 太さ1ミリのステンレスバネ線を38ミリ・10ミリ・38ミリで45°曲げた物を3本作り、竹ひごと同じようにエネルギーアームに埋め込みました。厚紙は2枚重ねだけとし、前回より薄く作りました。竹ひごより丈夫で精度も上がり、失敗もありません。組み立ては今回木工ボンドです。エネルギーアームの開き方はこれが最適解で、地面を3ミリ差でよけてくれます。


2021年4月11日 ディテール追加

 木工ボンドの代わりにセメダインCで組み立ててみましたが、強度の違いはほとんどありませんでした。セメダインCは銀色面にはみ出ると除去が難しいため、木工ボンドの方がよさそうです。今回の試作では筒状の5ミリジョイントを多数取り付けるなど、旧製品と同じディテールを追加しました。木口面にぎんいろ折り紙を貼り付けると、旧製品に遜色ない見栄えとなりました。筒状部品が集中している部分では空間が少ないため、糊代なしの小面積に木工ボンドをつけただけで筒状部品を組み立てましたが、しっかりくっついています。ペーパークラフトと旧製品を並べると、アームの角度が変わっていることが分かりますが、比べないと気付かないレベルでしょう。


2021年4月24日 高耐久メタルシート加工

 銀色工作用紙の代わりに銀色テトロンシートを貼ったケント紙で組み立ててみました。メッキ感は最高で、元のドリル戦車を凌ぐ輝きです。しかし、テトロンシートの上に接着剤を重ねると全然くっつかず、三脚構造の強度が低下しました。さて、どうしましょうか。まだ手はあります。


2021年4月26日 エネルギーアーム完成

 厚紙2枚を針金とともに銀色工作用紙で包み、ケント紙で裏打ちしたメタルテトロンシートをその表裏に木工ボンドで貼り、銀色おりがみを細部に貼って、納得できるエネルギーアームが完成しました。ステンレスばね線は炭素が少ないらしく、焼き入れしても硬くなりませんでしたが、うまく構造に活かせたので必要な強度は得られました。そして前の試作と同様、かなり輝きのある鏡面に仕上がっています。片面のメッキが薄い当時品を再現するなら、銀色工作用紙のままでもよかったのですが、昔の弱点の克服がペーパークラフトの目的でもありますので、両方鏡面仕上げとしました。これでロボットマンとの合体に必要な部品を全てペーパークラフトにできました。


2021年5月2日 前輪に着手

 前輪のペーパークラフト化に着手しました。タミヤプーリーセットのブッシュを芯にして工作用紙を接着していくという作戦です。φ1.9mmダブルブッシュは、φ1.8mmの竹ひごを軸にするとよく回るんです。ブルドーザーの時の前輪は回らないダミーでしたが、ドリル戦車では本物以上に回るようにするのが目標です。
 本体の取り付けに用いる5ミリジョイントは、短く分割できるようにしました。ゼンマイエンジンを取り付けた時の低い車高にも対応するためです。今回の試作では強度が明らかに不足していますが、対策はすぐにとれると思います。


2021年5月4日 前輪teke2

 強度が向上しました。質感もかなりよく、どっちが本物か迷うレベルです。しかしやや厚くなりすぎました。そのせいで摩擦が生じて車輪がうまく回りません。工作用紙1枚分薄くすれば回るでしょうか?


2021年5月5日 前輪take3

 薄く作るために材料を減らさず折り曲げ位置を理論値ギリギリまで狭めたら、必定なだけの隙間が生じて、強度はそのまま、見た目にスマート、動きは滑らかな前輪ができました。隙間というのはかなり微妙で、前輪受けをちょっと横から押さえつけるとすぐ回らなくなりますが、隙間を調節すると勢いだけでクルクル回ります。元の製品の車輪って、ビームトリプラーやスーパージェットなども同じですが、手転がし走行させてもうまく回らないじゃないですか。カーペットくらいの摩擦のある床なら回るけど、硬いテーブルの上とかじゃ滑って回りませんよね。でもこのtake3だと、軽い手転がしで回るんですよ。タイヤの横溝パターンがあるから、「ガー」という振動が手に伝わるんです。これですよ、遊んでいて気持ちのいいことって。当時品のちょっとした残念なところは、こうやって解消できるんです。


2021年5月9日 前輪take4

 履帯を作るために使っていたリップルボードですが、車輪の横溝パターンとして使ってみました。リップルボードには厚口と薄口がありますが、履帯は厚口で、車輪には薄口を使います。薄口には銀色がないので、銀色折り紙を両面テープで貼っています。きれいさや再現性では断然この方がいいです。


2021年5月14日 前輪完成

 前輪take5の組み立てに成功しました。前作は3ミリプラパイプに工作用紙をグルグル巻き付けて車輪にする際、両面テープを挟んだら厚くなりすぎ、紙の表と裏で円周長の差により裏側に大きなしわが生じて車輪の形が歪んでいました。今回は木工ボンドだけで組み立てたので車輪が真円に近いです。3ミリプラパイプに通す車軸はφ2.0mmのアクリル丸棒で、写真でッはファイバースコープの原理により向こう側の光が見えます。φ1.8mmの竹ひごよりもがたつきが少ないです。慣れたこともあり、滑らかに回ってきれいな仕上がりの前輪ができました。前輪はこれで完成とします。


2021年5月15日 ジョイントEのペーパークラフト化

 これまでは適当なパイプで接続していたエネルギーアームですが、本来は緑色の「ジョイントE」という部品を使います。今回この部品をペーパークラフトにしました。これは唯一の非メッキ部品でしたが、ここも銀色でなくちゃ変だと、子どもの頃からずっと思っていました。だから、ペーパークラフト化に当たり、銀色工作用紙で作り、銀色折り紙を貼って仕上げました。一部円錐形の箇所があり、ここに貼る銀色シールを作図する際、ドリルの設計依頼久しぶりに扇形展開図の計算をしました。これで全部紙で、全部銀色のドリル戦車が完成しました。全ての部品ができあがったのです。


2021年6月5日 メッキ感へのこだわり

 ピカピカ加減はこれでいいというご意見は大変助かります。でも、こうして新旧並べて見るとどうでしょう。見栄えのチープさは残ると感じる人もいるのではないでしょうか。ギミック的に当時品を凌ぐと謳ったところで、美しさではまだ適わないかもしれません。好反応は氷山の一角、沈黙の不満はきっとあります。ペーパークラフトを発売したら当時品の中古相場が値崩れするくらいでないと。そのためには、銀鏡処理は欠かせません。
 ミクロマンへの愛着のうちメッキに関わるものはかなりあります。初代のブレスト、スパイマジシャンのリング・ステッキ、コマンドの金メッキパーツ、ミクロナイトなど、大ヒットした商品はメッキの美しさをうまく活かしています。逆に、フードマンの肌色の顔、レスキューやパンチのメッキがすぐ剥げることなどは、人気の下降原因の一つである可能性もあります。さて当の旧ドリル戦車はというと、メッキを軽視しすぎです。せっかくの銀鏡面にシールを貼ったり、メッキが薄かったりするんです。メッキをもっと大切にする必要があるのではないでしょうか。


2021年6月5日 テトロンシート処理

 ハンドル下の台形部分、膝下の山型部分、本体側面、本体前方の山型部分、シートにテトロンシート銀を貼ってみました。輝きはこれでいいです。どうせなら本体上面も処理したくなってきました。しかし、触った感じが、うーん、もうちょっとなんです。縁を触ると、めくれかかっているのがわかるんです、ペラペラと。多分、銀色おりがみを両面テープで貼ったら、もっと安定感のある触り心地がすると思うんです。


2021年6月6日 メッキプラ・テトロンシート・銀色折紙

 もう1台に銀色折紙を貼って比べてみました。メッキプラの当時品は新品状態の場合、下地が平滑なだけにメッキ面は鏡と同じです。テトロンシートは、輝きは十分ですが密着せず剥がれてきます。銀色折紙は、銀色工作用紙とあまり輝きは変わりませんが、円筒部に貼ると光沢の向上が見られ、密着性に優れるため少し大きめに貼って合わせ目を隠すことができるのが利点です。
 もっといい素材は?ある!!メタルック、メタルフィニッシュ、日本法令の「メタルカラー銀」。
 メタルカラーは、店頭在庫を買い占めた20枚がまだ手つかず、限定生産です。メタルックは下地の影響が強いからやめます。ミラーフィニッシュは高価ですが試してみたいです。


2021年6月11日 メタルカラー銀が理想の銀色素材

 貴重なメタルカラー銀でボディを作りました。充分な輝きがあり、シャープなシルエットが得られ、狂いが少なく、非常に組み立てやすかったです。理想的な素材であることを再認識しました。元々これを使うつもりでドリル戦車セットのペーパークラフトの開発を始めたところ、日本法令が紙類の取り扱いを停止し、代替品もないことから、仕方なく他の素材を用いて開発を続けていただけです。やはり、メタルカラー銀が必要です。メタルカラー、テトロンシート、銀折紙、メッキプラの順で並べた写真を見ても、メタルカラーが一番です。テトロンシートはM121の手足のシールのように剥がれてくるし、銀折紙は曇りが取れず、メッキプラは欠陥だらけです。メタルカラーには工作用紙ほどの強度はありませんが、外装の役目が果たせればよく、下に骨格があるので強度不足は問題ではありません。
 メタルカラー銀がほしいです、大量に!手持ちのメタルカラーで少量生産しても、新たなプレミア品になるだけです。そうじゃなくて、当時品の中古市場が暴落するくらい、誰でも手に入る値段で、最高のドリル戦車を提供したいんです。


2021年6月13日 自作メタルカラー銀

 ケント紙にハセガワのミラーフィニッシュを貼ったら、メタルカラー銀と同等の紙になりました。輝きも、折り曲げやすさも殆ど同じです。ただし、銀色面は木工ボンドがくっつかない点が異なります。接着するために一部剥がしたり、セメダインCを使ったりもしてみましたが、あまりきれいにならないことが多く、両面テープを使うのが一番いいことがわかりました。どうにかできあがったボディですが、当時品のメッキプラに全く劣りません。結局、ミラーフィニッシュは90mm×200mmを2枚使いました。2000円もかかります。もし販売するなら、デフォルトで銀色工作用紙のキットとし、予備にケント紙に印刷したものも付けておいて、「お好みでミラーフィニッシュをお求めの上お作りください」とでもしましょう。ともかく量産のための材料の枯渇は回避できる見通しが立ってよかったです。しかし、この程度の紙くらい、どこかで安く作っていそうな気がするんですが。


2021年6月13日 新たなる課題

 ドリル戦車セットペーパークラフトの美しさに見とれています。これで完成と言いたいところですが、次々と課題を見つけてしまうのです。
(1) ステッカーは再現したいです。
(2) タミヤからミニモーターギヤセットの新製品が出たので、それを使えば乾電池のスペースが取れないでしょうか。
(3) 段差を乗り越えるときに後ろに転倒する問題を、余剰の前輪を後ろに取り付けられるようにしたら解決できないでしょうか。
(4) ゴールドバージョンもありですよね。
やれやれ、坂道を登り切ったら、別の坂道待ってるだけでした。


2021年6月19日 わずかな明るさの違い

 左からミラーフィニッシュ、メタルカラー、メッキプラです。どれも充分な金属らしさがあります。メッキプラは決して理想的ではなく、映り込みが曇っていたり、ゲート跡や不自然な分割線が目立ったりします。ミラーフィニッシュはやや暗く、ステンレスのような印象を受けます。メタルカラーとメッキプラの色は明るくておもちゃらしく感じます。ペーパークラフトとしては、ミラーフィニッシュでもメタルカラーでもいいです。これならどちらも自信を持って世に送り出せます。


2021年6月22日 ブルドーザーとドリル戦車

 久しぶりにブルドーザーのペーパークラフトを出してツーショットを撮りました。どちらもロボットマンの強化パーツで、うまくミクロマンの世界に落とし込んだアレンジになっています。それでもブルドーザーは現実の建設車両、ドリル戦車は未来のSFメカで、明らかにコンセプトが違います。ミクロマンファンが憧れるのは恐らくドリル戦車の方でしょう。ブルドーザーペーパークラフトは習作と考えていました。当時のαH7研究所の技術では、車輪は回らず、レーダーはぺちゃんこ、筋彫りは印字表現で、とても平面的でした。だが、それがよかったとも言えます。シールも含めて用紙は5枚しかなく、6時間で組み立てできましたっけ。ドリルなんか20枚ほどあって、何百時間かかることでしょうか。ブルの在庫はたくさんありますので、これも同時に販売させてください。それでも、材料の彩美カードはもう手に入らず貴重品です。


2021年7月26日 シールを作った

 昔のドリル戦車のシールとほぼ同じものをパソコンで作図しました。寸法はルーペで見ながらノギスで測ったので0.1mmの誤差で同一、色は何度も印刷し直して近いものになりました。元々緑色だったのに銀色で作ったジョイントEにも、緑色のシールを巻いて差し色っぽくしました。ペーパークラフトにこのシールを貼ると、クールなSFメカから急にレトロ玩具っぽくなりました。この落差が許せないと言ってみても、これがドリル戦車の正式な姿です。でも、シール貼る派の私でも、貼らない方がかっこよかったと感じています。それはきっと、紙シールが折角のメタリックな輝きを隠してしまうからではないでしょうか。では、シールもメタリックならば?


2021年7月21日 メタルラベル

 シールを気に入ってくれてありがとうございます。今回メタルラベル用紙に印刷したシールを貼ってみましたがどうでしょう。本体の光沢を損なわないですみますが、ステッカーの存在感が乏しいですね。余計なことをしたかもしれません。赤や緑の鮮やかな部分が金属光沢を放つときれいですが、目に入るかどうかですね。透明ラベル用紙で作る手もあったのですが、指紋の付きにくさからこっちにしました。多分どっちも銀の上に貼れば似たものになったでしょう。銀ジムカのような雰囲気もあると思います。


2021年7月29日 悩みながら作図

 これに限りませんが、ドリル戦車のシール作り起こしも、迷い悩みながらの作業でした。1枚目の写真は箱写真です。ハンドル下の側面にあるメカ表現のシールが黒地になっています。2枚目は当時品シールです。地色が白で、これを見ながら3枚目のペーパークラフト用シールを作りました。白は銀メッキの中でもあまり浮いて見えないことが意外でしたが、黒地の方がよかったのではないかと思っています。マリンコプターやジャイアントアクロイヤーなど、メカ表現シールの地色を黒にすることはよくあることですから。あと、平行線の幅を一定にすべきでしょうか。当時は定規とペンだけの描画で線幅を一定にしようとしたはずだと思うと、昔の職人がやろうとしたことをきっちり実現するのが礼儀のような気がしたので、元版が不揃いであってもPCで幅をきれいに揃えました。それに白い余白は要るのでしょうか。余白をわざと残すか、カラー部分だけをスッキリ切り抜くか決めあぐねています。


2021年8月8日 シャーシー作り直し

 後輪位置を0.4mm後退、後輪シャフトを2mm六角シャフトから1.8mm竹ひごに変更し、シャフトとスピンギヤジョイントの重なりを2.5mmとする


2021年8月9日 シャーシー再作り直し

 後輪軸カバーの幅を5mm狭め、シャフトとスピンギヤジョイントの重なりを5mmに延ばしながら凹ジョイントの深さを7.5mm確保し、シャーシーを工作用紙の3枚重ねで作って剛性を得た。


2021年8月11日 転倒防止装置

 ドリル戦車の尾部に小さい部品を取り付けて、段差を乗り越えるときに後方へ転倒するのを防ぐようにしました。前輪を差し込む穴など空けられなかったので、電源ジャックを利用して取り付けるアダプターを苦労して工作しました。これによって思った通りの効果が得られました。高さ12ミリ程度の段差を登ろうとすると後ろに倒れますが、エネルギーアームの重さで完全に転倒する前に、転倒防止車輪がチョンと地面を押して車体を起こしてくれます。簡易型ドリル戦車でしか使い途のない前輪を有効利用していることが味噌です。転倒防止車輪をこのように尾部に取り付けていることはよくあって、ロボットマシーンZ、メカアクロイヤー、スパイボーイ、ミクロロボット-1などでも見られます。


2021年8月12日 転倒防止装置サイズ調整

 転倒防止輪アダプターを2ミリ延ばして車輪の保持力をアップしました。


2021年8月14日 ミニモーター薄型ギヤボックスに利点なし

 タミヤのミニモーター低速ギヤボックスの代わりに、ミニモーター薄型ギヤボックスを組み込んだらどうなるか検討しました。ドリルシャフト駆動用プーリーがギヤボックスに干渉しますが、何とかなると仮定します。現在はスピンギヤのシャフトに動力を供給していますが、薄型に変えたらキャタピラの前輪に動力を伝えることになります。ベルトとプーリーでどのシャフトにも回転が伝わるので大丈夫です。スピンギヤにはモーターの回転を71.4分の1に落としたものを伝えていますが、キャタピラ前輪なら149.9分の1の回転で丁度いいです。さて、上の方にスペースができましたが、電池ボックスには少し足りません。上部シャフトやベルトもあるので無理そうです。クラッチ機構が入れられないのも困ります。利点がなく、1つでもできないことがあるのなら、薄型ギヤボックスの導入はやめておきます。


2021年8月15日 ミニモーター標準ギヤボックスの検証

 タミヤのミニモーター標準ギヤボックスも組み込めないか調べてみました。突起部の幅が1ミリはみ出すのは、低速ギヤボックスでも起きるので対処可能です。ギヤボックス内のクラッチ機構が底面に向くので、クラッチの操作が楽になるのが利点です。しかしキャタピラ前輪シャフトに通っている平歯車と、ドリル駆動用プーリーの空間が確保できません。ならば、スピンギヤシャフトからクラウンギヤとプロペラシャフトを介し、最後は平歯車でドリルシャフトに動力を伝えればどうでしょう。歯車が本体からはみ出るくらい大きくできなければ、ドリルの回転が約3分の2に落ちてしまいます。やはりだめです。ミニモーター標準ギヤボックスでスピンギヤシャフトを駆動することもできますが、ドリルシャフトに干渉するためアウトです。結局現在のミニモーター低速ギヤボックスを使ったメカが最適となります。正直、ほっとしました。


2021年8月22日 アンドロイドAとの合体

 今日は21世紀鉄仮面さんのお宅にお邪魔して、V計画の写真を再現する方法を研究しました。アンドロイドA超人にロボットマンの腕とドリル戦車のスピンギヤを合体させた写真ありますよね。『タカラSFランド大全集』の12ページでも見られます。ロボットマンの初期版の箱が初出で、テレビマガジン昭和56年11月号付録「全ヒーローアルバム=カード」に使われたものが一番大きいです。21世紀鉄仮面さんは20年前にドリル戦車セットを入手したとき、真っ先にこの写真を再現しようとして「不可能」だという結論に達したのでした。何しろ、アンドロイドAの胸の中にあるメッキパーツに5ミリジョイントがないのですから。それでも、何か方法はあるはずだと私が無理を言い、再検証させてもらいました。例えば、アンドロイドロボットのエンジンのミサイル発射口が5ミリジョイントなのではないか、エンジンを前後逆にしたら5ミリジョイントがあるのではないかなどのアイデアがありました。実際に試すと、21世紀鉄仮面さんが既に調べたとおり、発射口は小さすぎ、逆にした時の穴は大きすぎました。それでも、21世紀鉄仮面さんは根気よく私に付き合ってくれました。そして2人の話し合いの中で何度かの発想の転換をした末、特別なパーツを使わずに無理なく合体できることがわかったのです。それがこの写真です。
(次回に続く)


2021年8月23日 アンドロイドA超人との合体方法を探る

 写真と同じようにスピンギヤを胸の前に取り付けるには、まず付属のジョイントAの5mm穴に差し込み、lジョイントパーツの5mm凸を利用して胸に接続することになると考えました。エンジンパーツに5mm穴がないなら、エンジンを抜いてしまって、背中の穴を利用します。エネルギーアームの接続にも使われるジョイントEがここにはまります。初期版ロボットマンの説明書によると、アンドロイドAの背中にマリンコプターのローターをジョイントEで取り付ける作例が載っており、正しい使い方のようです。ローターの時は背中の外側からジョイントEを差し込みますが、スピンギヤは内側から取り付けます。長さが足りないので、ジョイントをいくつか組み合わせることになるでしょう。ジョイントEは2セット分使ったらそれらしいものになりましたが…  先日の誕生祝いミーティングの話題で、「合体作例には、同じものを2個買って作るようなものは載せないこと」とガンジジ博士が指示していたという証言を得たのを思い出しました。この組み立て方はきっと違います。昔の写真をスマホで拡大してよく見ると、ジョイントAのようなものは写っていません。試作品を使った当時、ジョイントの色は白だったはずですが、胸の辺りにはメッキ部品しか見当たりません。そしてスピンギヤの裏側中心付近が露出しているようだと21世紀鉄仮面さんが言いました。ははあ、これは…
(続く)


2021年8月23日 合体方法の正解

 スピンギヤの取付にはメッキ部品が使われているはずです。1975年当時の商品でメッキというと?
 私はロボットマンの頭部の耳にスピンギヤを差し込み、首にジョイントBを取り付けてみました。これは変でした。
 次に、ドリル戦車のシートを使ってみました。スピンギヤの凸ジョイントでなく凹ジョイントに差し込みます。ゼンマイエンジンを取り付ける時のスピンギヤの付け方と同じです。
スピンギヤ2個→シート→ジョイントE→背中→ハンドル
というのがレシピです。ペーパークラフトではシートと本体を一体にしてしまいましたので、この合体には使えません。どうしましょう、シートが切り離せるよう仕様変更をしなくてはいけません!


2021年8月24日 シートを切り離さない方法

 アンドロイドAとドリル戦車を合体させる時にドリル戦車のシートを使うことが分かったわけですが、ペーパークラフトではシートそのものでなくてもいい方法を見つけました。DX版のシートに通っているエネルギーアームのシャフトは取り外せます。これをWAVEのポリパーツに通して位置を調節し、シートの耳を取り付ければ、スピンギヤの中心で合体できます。回転のこぎりみたいです。シートを切り離すとエネルギーアームのシャフトを通すのが難しいため、切り離さなくて済むのなら大助かりです。


2021年9月29日 板おもり廃止

 段差を登る際に後に傾いて倒れるのを防ぐために、これまではドリル戦車DXの前方に鉛のおもりを取り付けていました。しかし、尾部に転倒防止車輪を取り付けたら、おもりがなくても後ろに倒れなくなりました。板おもりは廃止します。


2021年10月17日 耳の仕様を変更

 説明書作りのためにドリル戦車を新しく組み立てていて、どうしても仕様変更したくなったところがあります。背もたれの左右についた耳のような5ミリジョイントを凸から凹に変えます。元々の商品では凸ジョイントになっているのですが、開発者も凹ジョイントにしたかったと思われることがあります。スピンギヤをこの位置に取り付けようとすると、凹ジョイントがあるといいはずですが、背もたれ部品を作る型を前後に分割してしまったので、左右にあるジョイントは凸にするしかなかったのです。ペーパークラフトでは、これまで凸ジョイントで作っておき、必要に応じて紙筒を被せて凹ジョイントにもなるようにしていました。今回は、ここを初めから凹ジョイントにしておき、丸棒を刺せば凸ジョイントにも変わるような方式にしてみました。そのための強度不足問題を解決する組み立て方法も見つかりました。こっちの方がジョイントの刺さり方が深くて遊びやすいはずです。


2021年10月20日 丸棒は竹ひごを芯に

 露出している丸棒は、銀色がきれいな方がいいです。木の丸棒を塗装するよりも、銀色折り紙を貼り付けるよりも、銀色工作用紙を丸めて作った方がきれいに仕上がることがわかりました。だから、背もたれの耳も、鉛直シャフトも、ドリルシャフトも、銀色工作用紙を丸めて作りました。竹ひごを芯にして、38ミリだけ木工ボンドで巻き付けると、ちょうど5ミリジョイントとして使えます。おかげで、安定して精度よく作れるようになりました。木の丸棒は、ドリルの芯やハンドル、スピンギヤ、前輪、エネルギーアームなど、露出しない箇所では存続させます。


2021年10月26日 特厚テトロンシート在庫僅少

 菅公工業から発売されていた特厚テトロンシート銀は店頭在庫だけのようです。インクジェットプリンタ用のシルバーラベルを代わりに使ってみましたが、はみ出した木工ボンドを拭き取ろうとして湿らせると汚れてしまいました。プリンタインクで印字するためには当然なのですが、防水のミラーシートがよかったです。
 そう思って「ミラーシート」で検索してみると、素晴らしい出会いがありました。表示されたものの中に「ミラー工作紙」という商品がありました。メタルカラーに代わる素材になるとしたら?これは是非取り寄せて試してみなくてはいけません。


2021年10月30日 ミラー工作紙

 テトロンシートの代わりにミラー工作紙を使ってみました。よく映ります。採用決定です。テトロンシートには印刷できなかったので、印刷したケント紙などに貼り付けて使う必要がありましたが、ミラー工作紙は裏に直接印字できて楽です。厚さは0.3mm、裏は普通の紙ですがミラー面は木工ボンドが着かず、両面テープでならくっつきます。セメダインCでも着きますが、はみ出し汚れが取れなくなります。メタルカラー並みの曲げやすさと接着可能性はなさそうなので、銀色折り紙の併用は変わりません。しかしこれがボディに使えるようなら、高価なミラーフィニッシュを使わなくて済むかも知れません。これから試してみます。


2021年11月3日 理想的輝き

 ミラー工作紙で作ったボディは、非常にミラー的でした。理想的な輝きだと言えます。表面に木工ボンドが効かないので組み立ては難しかったです。メッキ層を剥がしたり、両面テープで貼ったり、裏向きの糊代を足したりと、場所によって色々試しました。どの接着方法がいいのかまだ決めあぐねていますが、ミラーフィニッシュが不要になったことは決定です。


2021年11月14日 ミラー工作紙の組み立て方法

 裏面でしか接着できないというミラー工作紙の特性に合わせた組み立て方法を模索しています。これがうまく行けば、メタルカラーを凌ぐ仕上がりになります。例えばケント紙で裏打ちするなど、主要部品の分割を大幅に見直しました。おかげで部品の縁に下の紙が見える箇所が減りました。何とか表側でくっつけようとスーパーXを使ったりもしました。ミラー工作紙の上にはみ出たスーパーXはきれいに拭き取ることができますが、小面積では強度が足りず、シート横のバリヤーシャワーは接着できませんでした。また、操縦装置横のパイプは両面テープを巻き込んで丸めましたが、時間が経つと剥がれちゃいます。部分的に銀色工作用紙を使うことにします。今回の試作での反省をフィードバックして、次こそ決定版にしたいです。


2021年11月21日 美しい鏡面

 ミラー工作紙による組み立て方法をほぼ確立しました。メタルカラーやミラーフィニッシュと比べてもより美しい鏡面で、高価なミラーフィニッシュの10分の1の費用でこれが作れるのです。また、旧ドリル戦車と比べても遜色なく、メッキが曇った中古品ならばミラー工作紙に軍配が上がります。


2021年11月27日 バリアーシャワーを再変更

 シートの左右の突起にはバリアーシャワーという名前があります。スピンギヤーを取り付けるためにはここを凹の5mmジョイントにする必要があることから、丸棒を抜き差しできる仕様にしています。埋め込んだ円筒を一部出すのをやめて、全部シートの中に隠しました。内部の構造はより複雑に、外見は単純になりました。


2021年12月12日 ミラーペーパーでドリル戦車

 ミラー工作紙は、ミラーペーパーという商品名のこともあります。ボディだけでなく、ハンドル、エネルギーアーム、前輪にもミラーペーパーを使ってみたところ、大幅に輝きがアップしました。ただし細かい部品は銀色工作用紙や銀色折り紙で充分のことも多く、接着の都合でミラーペーパーを使わないこともあります。新素材を用いた製作過程の写真が一通り撮れましたので、組み立て説明書もかなり進みました。


2021年12月18日 部分的にミラーペーパー使用

 左は土手の上と溝の底にミラーペーパーを使って組み立てたドリルです。全面的に銀色折り紙を貼った右のドリルのどちらがいいでしょうか?部分的にでもミラーペーパーを使うと、輝き方が鋭くなりますね。ここまでやったならなぜ全面ミラーにしないかというと、部品間の隙間や段差が目立ってしまうからです。曲面追従性に優れた銀色折り紙を両面テープで貼ると、隙間や段差が解消できるので、なかなかやめることができません。ミラーペーパーも、ミラー層だけを薄く剥がして曲面にフィットしやすくする方法はありますが、段差が目立ちます。


2021年12月21日 全部試したのか

 私の性分では、少しでも可能性があれば全部試してみないではいられません。ミラーペーパーのミラー層を薄く剥がして、両面テープでドリルの表面に貼り付けるという技法を。さあ、1片だけやってみましたよ。すみません、実は心が揺れているんです。新しい素材に合った新技法を考えなくてもいい理由を知って、納得したいのです。さて、よく映るだけに僅かの凹凸でも目立ちます。これじゃだめです。でも何とか改良できるかもしれないという微かな可能性が、いや、そんなものはないんです!スチル写真で分かったはず、銀紙とミラーペーパーは大差ないということを。ケント紙で組み立てて銀紙で覆うのが一番粗が目立ちません。ミラーペーパーで組み立てて、何も覆わないというのは?いや、木工ボンドが効かないから・・・スーパーXや両面テープがあるし、糊代からミラー層を除去すれば。
 ああ、また試さずにはいられません。労多くして・・・効多ければやりますよね。


2021年12月24日 スクリューボンバー

 タカラがトミーと合併する前に出した格闘ゲーム玩具「スクリューボンバー」の動力ベルトが、ロボットマンのキャタピラに使えるという情報を得ました。そこで早速スクリューボンバーの不動品を格安で入手しました。思った通り、ドリル戦車セットDXの履帯としてピッタリでした。走行性能も大変優れています。このスクリューボンバーの存在について、発売時は全く知りませんでした。何年の製品なのか、関連商品はあるのかもまだ分かりません。分解してみましたが、どこも傷んでいないのになぜ動かないのかも不明です。古物市場にはまだ散見されますが、潤沢というわけではないので、ドリル戦車セットDXの正式部品とする訳にはいきません。あくまでも個人の裁量で楽しむ補修・改造の材料という扱いです。


2022年1月7日 ミラーペーパーでドリル

 ケント紙で作ったドリルに銀紙を貼るのではなく、最初からミラーペーパーでドリルを作ってみました。はじめはスーパーXで部品を貼り合わせていたのですが、固まるのが遅すぎるので途中から糊代のミラー層を剥がした上で木工ボンドで組み立てるようにしました。スーパーXを使った上の方は厚ぼったくなってしまいました。銀紙を上から重ねるやり方と違って、部品の合わないところを銀紙で隠すことができず、一発勝負の難しさがあります。しかしうまく行けば部品の縁の白い所は少ししか見えません。何なら白い部分をシルバーで塗装すればもっと目立たなくなります。そしてこの輝き、やはり銀紙とは違います。残念ながらスーパーXのはみ出しが、ぬぐってもくもりとなって残ってしまいました。木工ボンドのはみ出しはウェットティッシュで拭き取れますが、拭きすぎて傷んでしまったところもあります。今回はあまりいい出来ではありません。もう一度、木工ボンドだけでもっと丁寧に組み立てれば、最高のドリルが作れるかも知れません。


2022年2月5日 輝きもいいけど手触りもね

 ミラーペーパーでもう一度ドリルを丁寧に作ってみました。左が前回の試作、右が最新作です。水廻り用のアルミテープを先端につけて尖らせたりしました。輝きはとてもいいですね。しかし、部品の端でミラー層が少しめくれてしまいます。押さえつけようとしても木工ボンドでは強度が足りず、その他の色んな接着剤を使うとミラー面が不可逆に曇ってしまい、どうしても修正できません。手に取るとかさかさめくれた感触がします。ギミック重視のドリル戦車セットとしては、手触りも大事なのです。残念ですが、ドリルにミラーペーパーを使うのは諦めることにします。ケント紙の上に銀色折り紙を貼って作る、これまでの方法に戻します。ただし、銀紙をコンパウンドで磨くなど、輝きの追究は続けることにします。


2022年2月13日 銀紙をよく磨いてみた

 銀色折り紙で仕上げたドリルを、コンパウンドでもう一度よく磨いてみました。複雑な形なので綿棒を何本も使い、2時間かかりました。左が磨いたもの、右が未研磨です。ミラーらしくなったのがおわかりいただけるでしょうか。銀色折り紙はコーティングのないアルミニウムの表面なので、磨けば磨くほど金属光沢が出ますが、壊れてしまわないよう力の加減に気を遣いました。また、こういうことができるのも、銀紙の継ぎ目が滑らかだからで、ミラーシートでは縁からミラー層が剝がれてきます。磨く必要があったかどうかはさておき、銀紙を貼ったドリルは充分に金属的質感があります。遠回りをしましたが、試すことはやり尽くしました。ドリルの基本仕様が決まりました。


2022年2月22日 DCジャックの調整

 ジャックの穴は中央から少し左に寄っています。そのことは、差し込んだプラグが近くのピンクのギヤに当たらないためにもよかったのですが、転倒防止輪の取り付け箇所にもなっているので、穴は中央に位置した方がいいです。幅6.3mmの部品の左端から2.5mmの位置に穴があるから、0.65mmだけ中央から穴がずれています。電子基板上の取り付け位置を0.5mmずらすのなら簡単です。さらに0.15mmずらすのが理想ですが、加工精度以下なので無視することにします。


2022年3月2日 プラバン部品のペーパークラフト化

 六角ナットを埋め込んで裏側からネジを取り付ける部品はこれまでプラバンでした。試行錯誤の末、これを厚紙の2枚重ねで作ることにしました。厚紙ならうちのプリンターで印刷できますし、プラバンよりも切り抜きやすいですから。それにペーパークラフトであることに拘りたいですからね。


2022年3月22日 クラフトボンドは強力

 アンドロイドAとの合体のために「T字ジョイント」を開発しています。スピンギヤを差し込んだ円筒自体が中で回り、これと垂直な凹ジョイントを有するものです。丸棒を接着する方式と、鉛直シャフトを差し込む方式を試しましたが、ヘリのローターのようにも使えたら面白そうなので、差し込み式がいいでしょう。もう少し組み立てやすくなるように改良中です。
 今回、タミヤクラフトボンドを使ってみました。細いノズルがあるので、竹串を使わず直接細かいものに塗布できるのが便利です。水性で、普通の木工ボンドによく似ていますが、もっと強力で、乾くのも早いです。銀色工作用紙に使って、はみ出したものをウェットティッシュで拭き取ろうとしても、あまりきれいにはなりませんでした。表面が汚れそうな場所には使わない方がよさそうです。


2022年3月25日 T字ジョイント

 単純な構造で組み立てやすいT字ジョイントができました。洗練されたデザインは、アンドロイドAの胸にスピンギヤを違和感なく装備するのに役立ちます。軸が回るので、回転カッターのイメージそのものになります。またT字形のジョイントと言えば、ヘリのローターへの応用は外せません。写真はスカイローダーですが、ジャイロットでもマリンコプターでもいいです。モーター走行しながらローターが回転し、空飛ぶドリル戦車へと変化します。本来のドリル戦車セット自体には使いませんが、様々な応用を可能とする重要な部品です。DXモードではシャーシーが余り、簡易モードではメカユニットが余っていますので、T字ジョイントを使わない時は、余っている部品にくっつけておけばなくさないですむでしょう。


2022年3月29日 透明鉛直シャフト

 これまではミニ四駆のプロペラシャフトの1.4mm金属線を切って作っていた鉛直シャフトですが、8Tピニオンを2mmアクリル棒でつないで作ればいいことが分かりました。この方が切りやすいし、3mmプラパイプ内での遊びが少なくて済むという利点があります。


2022年4月6日 T字ジョイントの扱い

 メカユニットの改修をしています。10Tピニオンを8Tピニオンに変えればドリルの回転を25%上げることができるため、ピニオンの直径に見合った軸の位置になるよう、再設計して組み立てています。
 T字ジョイントを合体に使わない時の扱いを考えてみました。バリアーシャワーに取り付けて「レーザー測距離機」と言ってみたり、余ったプーリーの部品を利用したら車輪っぽくなるので、転倒防止装置にしてみたり。形態によってはシャーシーみたいにどうしても使わなくなる部品はあるわけで、そんな余剰部品ばかりを寄せ集めておけば、なくさないですむかなと。よくやりますよね、ミクロマンジャイロの余剰部品を集めて小型メカを作っちゃうとか。


2022年4月9日 ドリルの回転が25%アップ

 ドリルの回転数を上げる試みは成功しました。25%くらいだと驚きませんが、これまでは本当にゆっくり回る印象だったのが、じれったくなくなったように感じます。ドリルはいくらでも速く回った方がいいですが、作りやすさとのバランスでいい塩梅になったと言えます。
 T字ジョイントの新しい片付け方を考えました。鉛直シャフトを通し、後方に凹ジョイントを向けるというものです。ここの搭乗者のオプションパーツを取り付けたりするのに便利かも知れません。


2022年4月17日 シールの色調節

 操縦装置前やシート後ろに貼る光条風のシールですが、オリジナルは白い地に黄色い光条では全然目立たなかったので、灰色に調整してみました。黒では存在感が強すぎますが、灰色なら周囲の銀色の中でも違和感ないと思います。灰色は元々シールによく使われる色で、灰色と黄色のコントラストで光条がかっこよく見えます。この方が箱写真での見え方に近くなり、改変ではなく、オリジナルの目指したものを実現したのだと言いたいです。


2022年5月25日 完成

 これがドリル戦車セットDXペーパークラフトの最新の仕様です。このキットは組み立てに慣れが必要なため、目につく箇所の部品は練習用に2台分入れておくことにします。またドリルは右ネジ用と左ネジ用を選べるようにしており、両方を作ることもできます。もしも失敗せずに部品を無駄なく使って組み立てたら、簡易ドリル戦車1台とデラックス1台が丸ごと作れます。シールを貼ったものと貼らないものの両方を楽しむこともでき、使わないシールを保存用にできます。さらにキャタピラを別売りのタミヤ製クローラーに換装して、余ったキャタピラをロボットマンの補修に回すこともできます。これらのことは裏技であり、ミスを恐れて組み立てを躊躇しなくて済むようにという目的を持った、あくまでも組み立て練習のための余分です。DXが1台あれば全ての形態を楽しむことはできます。しかし、全てうまく組み立てることができれば、それはそれで素敵なことが待っているわけです。


以上、αH7学会記録集に残る、ドリル戦車ペーパークラフト開発の進捗報告を時系列に並べてみました。書き込んだ当時の自分を今の立場から俯瞰しているので、少し記述を変えている所もあります。完成は2022年5月25日となっていますが、その後もロゴの作成や組み立て説明書の修正などに追われ、2017年11月4日に着手してから丸5年は開発に関わっており、エピソードは134回を数えました。このページがなくてもドリル戦車セットペーパークラフトの魅力は変わりませんし、作者の自己満足のために作られたと言われるかもしれません。それでも膨大な記録を精査するだけでも大きなエネルギーを割いています。何かの教訓にしていただければ幸いです。例えば、次のようなことを感じてもらうことはできるでしょうか。

成し遂げたいことがあったら、目標をはっきり持ち、目標に向かって弛まず努力し、出会った幸運を掴み取れるだけのゆとりがあれば、目標以上のことが実現できます。そして大きなものに繋がっていることを信じていれば、夢が叶うまで心が折れることがありません。

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