ミクロアース物語 0.11

誕生!ミクロマンコマンド

 ある時、アクロイヤーの細胞をつくっている染色体の原子核が人間とくらべ異常に大きい事が発見された。なぜアクロイヤーの原子核が人間より大きいのだろう。
 そこで、ミクロマン達はアクロイヤーの身体は本質的にミクロマンと同じ原子で組織されているがなにかの条件で、それを大きくできるのではないかと考えたのであった。アクロイヤーは大きくなる能力を持っているのだ。(しかし数回以上やると、突然塵になる欠点がある)しかしミクロマンが大きくなれないのにアクロイヤーが大きくなるのは…、その条件とはなにか?
 地球に誕生する仲間は全員10cmである。しかしかつて住んでいたミクロアースの伝説には、ずっと以前、地球人のように大きかったという説がある…しかもアクロイヤーは大きくなれる。人間と同じ元素の自分達も人間と同じ大きさになれると考え、アクロイヤーの謎を解明する事を決定した。そこで全世界の仲間にそのことを知らせ、アクロイヤーの調査を依頼した。
 そんな時30億年も前にできた岩から生まれたというミクロマンの情報がもたらされた。この地球に原始人類が現れたのはおよそ2300万年前で現生人類(ホモサピエンス)が現れたのは3万7000年前だ…しかしどうして30億年も前の地球にミクロマンがいたのか?これらの謎を解く鍵はいったい、どこにあるのか…
 他のスパイマジシャンの情報ではアクロイヤーは古代遺跡の付近に出没するという。そこでミクロマンはアクロイヤーの謎と自分達の過去を知るために地球上の古代遺跡を調査することを決定した。もし、そこから仲間が発見されれば新しい情報を得ることができる! スパイマジシャンはまず、地球のヘソと呼ばれる南太平洋のイースター島を調査することにし移動基地で出発した。
 イースター島には謎に包まれたモアイと呼ばれる、人間の顔を形どった巨石像が900体以上もあるのだ。まずスパイマジシャンはモアイに移動基地のレントゲンビームを当てた。ある石像の中に何かの物体があるのを発見した。これは仲間にちがいない。彼らはそれに強力な電波を発射した。するとモアイが奇妙な青白い光を発射し突然、爆発したのだ。そして人間ほども身長のある仲間が誕生したのだ。しかし、つぎの瞬間、太陽光線が当ると強烈な青白い光を発しながら、見る見るうちに小さくなり普通のミクロマンと同じ大きさになった。彼らはミクロマンコマンドと名のった。
 しかし、コマンドが生まれた時に発生した青白い光はいったいなんだったのだろう。そこで蘇ったコマンドの過去の記憶を再生することになった。そしてその結果青白い光は水素原子が複雑に結合したαHというガス体で、始め小さな核だったコマンドの組織をつつみこんでいて電波により変化を起し身体がミクロマンの形になったというのだ。つまりこのガス体(αH)が各種の元素と結合しその元素の環境にあった物に形成されたのだ。このモアイの石は何億年も前に形成されたのだろう…としたら地球上の生命はすべてαHに支配されているのではないだろうか?αHがある周期で変化を起し数々の生命を作ってきたということなのだ!?
 さらに遺跡の調査を進め、エジプトにある王家の谷のツタンカーメンの棺の下の石から、新しい仲間が同じように、謎の青白い光につつまれて誕生したのである。モアイから生まれた仲間とまったく同じ状況の中から現れたのだ。彼からの情報では…アクロイヤーはこのαHを体内にもち、細胞を大きくできるのではないかという事だった。しかしそれ以上の情報は得られなかった…。

M151(イースト) M152(エリック) M153(エルダ) M154(エバンス)
@1977年4月
Aイースター島、ラノララクのちかく。
B南太平洋の地理や世界の海流にくわしい。いせきのちょうさでは、人間にはよめない古代文字をよむのが役目だ。ミクロマンコマンドは四つの必殺わざをもっている。ジャンプ=カッター、ダイガード=ショック、反動力ショット、そしてミクロンキックだ。
@1977年4月
Aイースター島、アナケナのちかく。
B古代人の生活や人口にくわしい古代学者だ。また地質を調査する器具を作り出せるのだ。たたかいはあまりとくいではないが、いぜんアクロイヤーがいせきの一つをこわしたとき、おこって四つの必殺わざで、アクロイヤーをやっつけたこともあるんだ。
@1977年4月
Aイースター島、アフ=アキビのちかく。
B地下にあるしげんをさがしたり、りようするのが仕事。そこで、あらゆる地しつをりようできるように、化学へんかさせる技術をもっている。この力をうまくいかして、ヘドロをきれいにする研究もすすめている。
@1977年4月
Aイースター島、ラノ=カウふきん。
B超能力で、いっしゅんのうちに、何トンもの岩を空中にもちあげ、はかいできる。ちょうさでいせきをもちあげるだけでなく、アクロイヤーをも、この超能力のえじきにしてしまう。たのもしいなかまだ。
 @地球にあらわれた年月
 Aよみがえった場所
 Bとくちょう
 
M161(シェリフ) M162(サンダー) M163(スミス) M164(サミー)
@1977年4月
Aエジプト、王家の谷にある、ツタンカーメンのはかの土台。
Bミクロマン2号のリーダー。すこしつめたい感じがするけど、根はやさしいんだ。ちりがくにすぐれ、地球のあらゆる地形のことにもくわしい。もちろん、きみのすんでいる町のこともしってるぞ。超能力光線で高硬度の岩石を形成できる。
@1977年4月
Aエジプト、クフ王のピラミッドの中にある、ひつぎのあるへや。
B地底地しつ学にすぐれ、地球の古代の歴史てきなことや、いせきなどについては、くわしくしっている。また、必殺わざのジャンプ=カッターは、たかくとびあがって反動力ジャンパーで、てきをきりさく。
@1977年4月
Aエジプト、スフィンクスの石の中。
Bミクロマン2号の中では、いちばんのあわてもの。だけど、しぜん科学にかけては、だれにもまけないぞ。いろんなしぜんげんしょうを、じぶんの超能力で、おもいのままにおこすことができるんだぜ。
@1977年4月
Aエジプト、カフラ王のピラミッドの石。
Bきおく力はばつぐんで知能指数のたかさは、あたまのよいミクロマンの中でもいちばん。だれだい?うらやましいなんでおもっているのは。自分のずっと以前の過去も記憶していて調査に役立てている。また、強力なはかい光線ダイガード=ショックは、アクロイヤー軍団が、もっともいやがっているわざなんだ。

 いっぽうタイタン2(イカルス)から土星のワッシャーリングでの誕生の秘密(ある瞬間に、その環境にあう磁力を持った完全なサイボーグに形成された)を聞いたスパイマジシャンは、それがアクロイヤーの細胞変化に関係があるのではないかという疑問を持ち、その秘密を解明すべく、移動基地で土星へと出発した。
 移動基地が木星附近にさしかかった時、地球から緊急情報が入った。イースター島の巨石像から新しいミクロマンが誕生、その時αHという青白いガスにつつまれ、最初の一瞬は人間ほども大きかったというのだ…そのαHこそ、細胞変化の秘密を解く鍵なのだ。
 やがて土星の衛星《タイタン》に着いたスパイマジシャンは、タイタン2が生まれたガラスの谷へいった。そこでは興味ある研究が進められていた。仲間が蘇った時に発生したガス体の研究を進めていたのだ!! そこでは、鉄分子が異常に多く含まれた岩盤が発見され、水素原子が複雑に結合したガス体におおわれていたという。タイタン達はその青白いガス体の研究をしていたのだ。彼らの話によると、そのガス体は、宇宙や生命の起源に深い関係があるのではないかということだった。「それがαHに違いない」
 スパイマジシャンはさっそく、ガスの発生していた岩盤に移動基地のレーザーを浴びせた。ビビビーすると次の瞬間、岩盤がくずれ、強力な光線の中から青白いガスが出て、そこにロボットと自動車が現れたのだった。
 あれがαHだ。移動基地の分析結果によると、まさしく、水素原子の変化したαHであった。
 新しく誕生したロボットと自動車は、研究室に運ばれ、分析された。鉄分子の多いボディは強じんで、記憶脳波から、元はずっと以前にタイタンに作られたロボットで、脳はタイタンの人工培養脳であることが解明された。それがαHにより超人として蘇ったのだった。彼らは能力をフルに発揮するために自動車型のマシーンと行動し、マシーンも一種のロボットでロボットと合体すると超能力を発揮し、またエネルギー源ともなるのであった。このタイタン星で生まれた新しい仲間を《タイタン・コマンド》と名づけた。彼らの能力を知るために、テストロードや氷の平原などできびしい実験が続けられた。
 地球へついたタイタンコマンドはミクロマンコマンドと共に地球をアクロイヤーの魔手から守ることを誓い合ったのである。また、古代遺跡を調査し中に眠る仲間を探し出してαHの秘密を解明するために、ミクロマンコマンドとタイタンコマンドの力を結集した強力なコマンド部隊を結成したのである。

コマンド部隊

ジムカF1(コスモード) ジムカF1-S(コスモード) ジムカF1-SS(コスモード) T451(ジュピタス) T452(ポセイダー)

地上戦になると,がぜんはりきるのが、ジュピタスがのるコスモードだ。
タイタンコマンドはマシン(ジムカと呼ばれる)との合体により、
驚異の超能力を発揮するぞ
@1977年2月
Aタイタン星、ガラスの谷。
Bたたかいのほかは、情報あつめがおもな役目だ。出力2000馬力のジムカと合体して、高速ではしりまわるぞ。
@1977年2月
Aタイタン星、ガラスの谷。
Bせんとう隊員であり、医者でもある。はげしいたたかいがおおいコマンドにとって、けがの手当てをしてくれるこのポセイダーは神さまだ。
ジムカF2(タイバード) ジムカF2-S(タイバード) ジムカF2-SS(タイバード) T461(タイロス) T462(ハーキュリー)

大宇宙戦では、おどろくほどのいりょくをだす、タイロスがのるタイバード。
出力2000馬力で最大速度は光速を超え、
ワープ走行(異次元走行)機能も装備しているのだ
@1977年2月
Aタイタン星、ガラスの谷。
Bなかまのあつめてきた情報をぶんせきして、アクロイヤー軍団から基地をまもるのが仕事だ。
@1977年2月
Aタイタン星、ガラスの谷。
B生物学者。研究室には、へび・とかげ、おしりからたべて口からだす生物など、宇宙中のへんな生物をかっているんだぜ。
ジムカF3(アポロード) ジムカF3-S(アポロード) ジムカF3-SS(アポロード) T471(ファイアス) T472(アポロス)

アポロスは、アポロードにのっているが、空中戦がとく中のとくい。
タイタンのエネルギーは、ジムカの磁力発生器により供給され、
合体によって超能力を出すのだ
@1977年3月
Aタイタン星、ガラスの谷。
Bパイロットのライセンスをもち、ジムカと合体しては、いつもとびまわっている。アクロイヤーもこのファイアスだけはつかまえられない。
@1977年3月
Aタイタン星、ガラスの谷。
Bタイタン基地をつくった、けんちく工学の学者。いまは、ジョンとともにユートピアのせっけいにあたっている。








ジムカF4(マグマード) ジムカF4-S(マグマード) ジムカF4-SS(マグマード) T481(ネプチェス) T482(アルファス)

陸・海・空を自由に走るメカニズムは、ボディーの形状がかわっても、
ほとんど変わらない能力を持つ。
@1977年3月
Aタイタン星、クリスタル山中。
B飛行機のスタイルをしていても、ずのうはタイタンだ。情報をすばやくあつめられるように、じぶんからすすんで、ボディを改造したのだ。
@1977年3月
Aタイタン星、クリスタル山中。
Bやはりずのうはタイタン。とぶだけでなく、ジムカと合体して超能力をはっきし、こうげきたいせいもとれるんだ。

 この情報を総統アクロイヤーはいち早くキャッチした。ミクロマンはその力をさらに強力にした…このままではアクロイヤー軍団が苦戦する…そこで総統アクロイヤーは、コマンドに対抗する秘密兵器の開発に着手したのであった。アクロイヤーたちは全能力をその完成のために結集した。それから数日、ついにアクロイヤー軍団の秘密兵器が完成されたのである。それは、ふだんはロボットやマシーンに分解されているが、ひと度総統の命令が下ると、すべて合体し驚異的なパワーをもつ巨大なロボットになるのだ! その秘密兵器が《ジャイアント・アクロイヤー》であった。彼らはまずイースター島のミクロマンコマンドを撃滅するため、エジプトのギゼーのピラミッドの下にある基地から巨大ロボット《ジャイアントアクロイヤー》を発進させた。これで地球はわれわれ、アクロイヤー軍団のものだ!! 総統アクロイヤーは不気味に笑って基地の中へと消えた…


解説


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or
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